3人のうちひとりがスターアライアンス、
エアニュージーランドの成田行きは午後はやめの便なので、
10時にはここを出るのです。
なので8時に朝食。
目玉焼き、サラダ、トーストにコーヒー。
目玉焼きはどんどん上手にできるようになったな
(言っときますがもともと下手じゃない!
でもIHはよくわからないのです)。
デザートにバナナヨーグルト。
キッチンや部屋の掃除をして
(キッチンは床まで拭きました)、
掃除機をかけ、ぼくもパッキング開始。
ぼくを含む2人はワンワールドでカンタス航空を使って
メルボルン経由で帰るから午後4時半に出ればいいのだが、
ぎりぎりになると慌てるから先にやっておく。
10時になったのでUberを呼んで見送り。
いつもそうだけど、見送るのって寂しい。
もう和えないわけじゃないのに、寂しいのだ。
だからあっさりと「またねー」とハグでお別れ。
気をつけて。
さて、われわれはどうしたかというと、
「大家さんになにかちいさなプレゼントをしよう」
ということになった。
「うちにある食材はなんでも使っていいのよ」
と言われていたとはいえ、
家庭菜園のレタスはずいぶん食べちゃったし、
ここまでしっかり自炊をすると、
塩もこしょうもオリーブオイルもずいぶん減った。
さすがに安スーパーのものを補充するのはなんだから、
ちょっと見栄えのするものを探しに行くことに
きのう行った高級食材店のFarroに行くことにしたのでした。
その前に、うわさに聞いていた
近所のコーヒー焙煎所を探したんだけれど、
どこからか焙煎の香りはするものの、
店は今日は休みということだった。
ちょっと残念。
さて、Farroで紅茶、胡椒、オリーブオイルなどを買う。
ぼくも個人的にミックススパイスやオリーブオイルを買う。
瓶ものを買いすぎだけど、まあなんとかなるでしょう。
家に戻って、パッキングを完成させ、
さらに掃除をし、リネン類を洗濯。
ひととおり終わってもまだ4時半までには時間があるし、
腹もすいていないので、
博物館に行くことにする。
ここに来てやっと調べるのも妙だが、
わりと近くに大きな博物館があることを知る。
いやあ、でかい博物館だった!
マオリをはじめ、環太平洋の南半球の民族のことが
ざっくりぜんぶわかる展示、ほんとうにすごい。
が、時間がない。
じっくり見ていたら半日‥‥1日かかるだろう。
ああ、もっと早く来れば良かった!
と反省しても遅い。
ぼくは以前DNA検査をして、
母系の先祖がどこからどういう道筋でやってきたかがわかる
ハプログループを調べたことがあるんだけれど、
アンダマン海の島々とか、台湾の少数民族に多いDNAだという。
ぼくの母型の祖先は南アジアから北上して日本に来たのだ。
誰かがどこかで南に進路をとっていたら、
ぼくはここにいたのかもしれない。
もう限りなくロマンティックなだけの話だけれど、
どうも環太平洋の人々って親戚っぽいので、
そんなふうにも思ってしまうのである。
時間が足りずに博物館を未消化で退出。
きのうのワイナリーもそうだったけれど、
「晴れていれば」もっと違う過ごしかたをしただろうな。
いまさら言ってもせんないことだけれど、
ふつふつと「また来たいな」と思い始めた。
このチームの旅行は、あんまり再訪をしていないんだけれど、
バスクとニュージーランドは、
「もう一度」があってもいいように思える。
この肌に合う感じはなんだろうなあ。
理屈じゃないから説明がしづらいのだけれど。
部屋に戻って昼食。
残り物をぜーんぶ使ってナポリタン。
トマトペースト缶、パンチェッタ、
マッシュルーム、唐辛子、にんにく。
たまねぎも入れたかったけど、
いちおう「ナポリタン」ができました。
そして片づけをパーフェクトに、
ひとつひとつの部屋に忘れ物がないかを確認。
ついでに「ありがとー」「お世話になりました!」。
誰もいないので言う必要はないんだけれど、
いいじゃないか、言いたいんだ。
鍵を置いて退出。
当たり前だけど、扉が閉まると、もう入れないわけで、
ほんとに、なんていうの、さびしくってしょうがない。
今回は3人とも「短かった‥‥」というのが感想。
なんにもしなかったのに。
なんにもしなかったから?
人生何が起きるかわからないので、
来年があるかどうかはわからないけれど、
できることならまたあるといいなと思う。
この文章は、オークランドからメルボルンへ向かう
カンタス航空の機内で書いている。
3時間ちょっとのフライトだけど機内食がちゃんと出る。
それも、前菜は2種類から、
メインディッシュは6種類から選べる。
乗務員は明るくて冗談を言うのが得意。
「お仕事?」
「いえ休暇です」
「いかがでした?」
「それが、すごく短くて‥‥」
「あらまあ、それは気の毒に!
だったら、成田についたら
そのまま同じ飛行機で戻ってくればいいのに!
って、もちろん冗談ですけれど」
というような感じ。
うわーん、できることならそうしたいですよ〜。
さて、前菜はズッキーニのスープにサラダ、パン。
これがぜんぶおいしい。
そしてメインは牛のフィレステーキ‥‥を選んだら、
げんこつみたいな塊肉が来た!
しかも、巨大なかぼちゃが添えてある。
たっぷりのサルサヴェルデもついている。
肉はちゃんとレアで、噛みごたえもあるのに、
歯にははさまらない。絶妙。味は濃すぎないから食べやすい。
どうしたらこんなふうに焼いた肉を機内で出せるの。
もちろん全部食べる。そんなにおなかが空いてないけど食べる。
おかげでいま、すさまじくおなかがいっぱいで、
消化剤と胃薬を飲みました。
そしてこの文章を書いていたら「お仕事ですね」と言われたが、
いえ、駄文をしたためておりますよ。
「クリスマスのお菓子はいかが?」
「ありがとうございます。
このブラックチョコレートをもらいます」
あ、コーヒーもくださいな」
「かしこまりました。ミルクとお砂糖は?」
「いえ、いりません。ロングブラックで」
「あら、ロングブラック!(にこにこ)」
ロングブラックというのは、
オーストラリアやニュージーランドでの言い方で、
ふつうのブラックコーヒーのことです。
メルボルンに着いたら、深夜の乗り換え。
うまくいけばラウンジでこの原稿をアップします。