だんだんブログが追いつかなくなってきました。
土曜日。
朝食は、残り物の丸いパンと、
昨夜のワインのつまみの残り物
(チーズとかポテトチップスとか!)を入れてオムレツ。
うんと軽めに。
(画像はあまりに情けないので自粛。)
‥‥うーん、足りない。
やはりスパゲッティを茹でよう。
残り物であるまぐろのソテーや
カリフラワーの焼いたのがある。
それをソースにしてトウガラシ&ニンニク風味で1品。
パスタの量は少なめ、とはいえ立派な1品。
そういえば昨日オーナーのダリオがやってきて
おろしたペコリーノ(チーズ)の残りを発見し
「‥‥スパゲッティ食べたんだ」と
あきらかに驚いていたのは
もちろん「朝から?!」という動揺が隠されている。
ええ食べますとも。
甘い朝食なんてなあ、腹の足しにならねえや!
とまでは言わないけれど、
しょっぱいほうがいいよー。
食生活の違いというのは
たいていこんなふうに驚かれるもので、
もし、もしも、ぼくだって、
たとえばアメリカ人の旅人を迎えて
朝から寿司を握っているのを見たりしたら
(しかもそれなりにちゃんとしてたりしたら)
「朝から、寿司、食べませんけど!
ていうか握りませんけど!
ていうか、上手?」
とか思うだろう。
そんなアメリカ人がいるかどうかはさておき。
そしてわがキッチンは朝からいろんな匂いで充満する。
「こんなに匂いの強い朝食を食べたことは
なるべくダリオにわからないようにしよう」
と結託したわれわれは、キッチンを大清掃。
窓も開け放ち空気を入れ替え生ゴミも処理、
そうしてぼんやりと椅子に座ったところに
ちょうどダリオが登場した。
「あ、きょうは、朝、食べてない?」
と判断したダリオの目がキラリと光り、
その態度はもうあからさまに嬉しそう。
表情は多くない人なんだけど、
「いまからすぐ準備するから!」
と慌ててテーブルセッティングを始めた。
食べる? とか訊かないんですね。
やっぱりね。
朝食(しかも甘いの)、出したいんだね。
三度目の朝食になるけど、もう昼は抜くから、
いただきましょういただきましょう。
キッチンでカッカッカッと
ボウルで何かを混ぜる音がしていたと思ったら
昨日の3倍くらいありそうな巨大カンノーリが出てきた。
リコッタクリームつくったんだ。
あと、ねじねじして砂糖がかかった菓子パン、
そして最後にピザトースト的なもの、
そして天才的においしいエスプレッソ。
ほんとうにもうおなかがいっぱいで、
太ること間違いなしなのだけれど、
食べましたよー。がんばりました。
甘いものを食べていたらピザトーストが入らず、
個人的な志向としては本末転倒甚だしいのだが、
まあいいです。
そんなこんなで午前中をついやし(満腹)、
11時すぎに出かけることに。
街で見かけたポスターのカラバッジオ展を見よう、
と思っててくてく歩いたものの、閉館中。
じゃあ教会を見よう、と、
いくつかの古い教会や聖堂をめぐり、
ふと見つけた小さなミュージアムなどを訪ねました。
大学のときキリスト教美術の授業をたっぷりとったのに、
まったく身になっていないぼくは、
「えーっと、この聖人、だれだっけ?
なんで、おっぱいをぎゅっとされちゃってるんだっけ?」
などと、たいへん教養のない発言ばかり。
「‥‥それは聖人アガサよ」
と、博識なT嬢に助けられたりして。
それにしてもなぜ中世の天使ってみんな不細工なんでしょうね。
「小さい大人」として描かれているからとも言われるらしいけど、
「わあ、かわいい!」っていうほうがいいと思うんだけどな。
よその宗旨に口出ししてはいけません。
そういえば、朝、調べていたら、パレルモのカタコンベには
まるで生きているような美少女のミイラがあるという。
それ荒俣宏先生の本で読んだことある!
ロザリア・ロンバルドちゃんという子で、
いま眠りにつきましたという表情をしているらしい。
「それ見たい!」
ということになって、カタコンベを探して歩く。
これがあんがい遠いところで、しかもゆるやかな坂の上。
エリア的には新市街(石畳じゃなかった)、
きっと当時はいなかの墓地だったのでしょう。
で、到着したのが1時55分。
閉まるのは、2時。
もう当然エントランスは閉め切られておりました。
入れない。
無念だけど、まだ日程あるからまた来よう。
ロザリアちゃんに会わなくちゃ!
かなりの距離を歩いたので、いったん家に戻ろうということで、
てくてくと裏道を通って歩く。
どうやら土曜日の午後は(というかクリスマス休暇かな?)
お店が休みらしく、閑散としている。
お店が出ていないと、たいへん街はよごれが目立つ。
ごみだらけで、うんこだらけ。
足下ばかり見て歩いたので、なおさらそんな印象です。
家に戻って写真を整理したりブログをアップしたりしていたら
すっかり日が暮れてしまった。
夜は生ハムとチーズ、
フェンネルの根とアスパラガス・ソバージュと
花ズッキーニのオーブン焼き、
そして、羊肉の味坊風。
1/2頭という肉は、骨ごと「ぶったぎった」だけなので
その骨のかけらがこまかくついていていて、
掃除をしながらひとくち大に切り(肝臓や心臓もあったよ)、
グリーントマトとともに、
たっぷりのクミンとにんにくで炒めました。
味は塩のみ。
これがうまかった!
ワインをごくごく飲んで、したたか酔っぱらって就寝。
すっかり抱き枕が習慣化。