3日は暗いうちに出発、7時半のバスで
ドノスティア・サンセバスティアンに行く。
ドノスティアはバスク語、
サンセバスティアンがカスティーヤ(スペイン)語だそうで
同じ場所なのに2つの呼び方があるんですね。
ちなみに滞在しているビルバオはカスティーヤ語で、
バスク語ではビルボと言うそうだ。
バスターミナルまではグーグル先生が連れてってくれたけど
いくつかのバス会社があって
買った切符(自販機だからこれも苦労なし)が
どこから発着するのか停車場がわからない。
つたないスペイン語で、どこですかーと聞くと
「ここらへん」と言われる。
不安だがそこらへんで待ってたら
「ほら、そのバス」と、よくわからないままに乗車、
まだ暗い中を出発。
でもひじょうに快適な高速道路網と運転で
ぶじにサンセバスティアンに着きました。
バスターミナルから旧市街までは
ぶらぶら歩いて20分以上かかるんだけど、
べつに急ぐ旅でもないので歩く。
川の出口は海で、その周辺が旧市街なので間違いようがない。
途中、鉄道駅を発見。
乗ってみたいと思っていたんだけど
ビルバオからサンセバスティアンへの
鉄道での行き方がよくわからずにいたんだけど、
こちらの駅で路線図を見たら「ビルバオ往き」があるじゃないか。
帰りはこれに乗ると決める。
1時間に1本あるみたいだし。
ぶらぶら歩いて旧市街に到着。
海に出る。
北に向いたビスケー湾、波がひじょうに荒い。
防波堤を超えてどっかんどっかん打ちつけており、
海沿いの歩道と車道は通行止めになっているほどだ。
ちいさな半島をぐるっと歩きたかったのだが断念。
午前中からやってるバルでピンチョスとカフェソロ。
ピンチョスっていうのはいわゆるタパス(おつまみ)のこと、
カフェソロはエスプレッソのこと。
なにせ自炊旅なものでろくに外食をしていないのだが
バスクはピンチョスが有名、
それもサンセバスティアンはかの有名な美食倶楽部のある町で、
ミシュランの☆をとった店も何軒もあるのだから、
まずいわけがないだろう。
はたしてたいへん美味しかったんだけど、
けっこうでかくて、油も多いから満腹になっちゃいますね。
「ピンチョス食べながらバルをはしご」というのは
かなりの健啖家でないと無理だろうなあ。
ぶらぶら歩いてSTM(サンテルモミュージアム)に入る。
なんと「フェリーニ展」をやっている。
フェリーニの映画の変遷を
たくさんの資料と写真、フィルム、
それからフェリーニ直筆のスケッチなどで構成した展覧会で、
残念なことにバスク語とカスティーヤ語のみの展示だったんだけど、
とっても楽しい展覧会でした。
さらに、常設のバスクの歴史博物館的なものを観る。
こちらもとても楽しい。
丸太を斧で切る「Aizkolaris」とか
巨大な石を持ち上げる「Arrijasoketa」だとか、
牛に石を引かせる「Idi dema」だとか
スカッシュみたいな「Pelota」とか
カニの爪みたいな網(セスタ)を持って
ボールを打つ「Jai Alai」とか
ボウリングの原形的な「bolatoki」だとか、
独特のスポーツがいっぱいあるみたい。
そしてそのまま小高いMONTE URGULLに登る。
天気がよくてたいへん見晴らしがいい、けど、
下は荒波、たいへん怖い。
てくてく降りてふたたび旧市街へ。
ステキな町ではあるのだが、
海辺で土産物屋がやったら多い感じは
ちょっと江ノ島的というか、
去年行ったポルトガルのナザレっぽいというか。
明るいうちに帰るか、ということで
鉄道駅からローカル線に乗りました。
これがまあ、鈍行なもんだから、帰路に3時間!
のんびりしてて楽しかったけど。