うちの窓からは新宿御苑が見えますが
残念ながら森の匂いはしません。
窓をあけるとお好み焼きの匂いがする。
なのにこのところ、森に建つ小屋のような匂いが、
フィンランドの森のような匂いが、
ふと、部屋のなかですることがあります。
それは三谷龍二さんの木工作品からしているのでした。
塗装をせず、オイルフィニッシュをした
無垢の山桜、楢、胡桃、などの器や匙。
家にある木のテーブルなんかはまったく匂いがしないけど、
それは合板のウレタン塗装だからなんでしょうね。
呼吸なんてしないもんね、それじゃ。
そして器には自分でもオイル
(ぼくは食用の胡桃油を使ってます)を塗っているんだけど、
それでもちゃんと木が匂う。
なかには神代楡という埋もれ木があるんだけれど、
それは気が遠くなるような年月、水の底に沈んでいたもの。
それがまた息を吹き返し、
いい匂いをさせているのだからいとおしいです。
木造の家に住むなんてありえないような夢ですけど、
三谷さんの作品があると、ちょっとそんな気分が味わえる。
最初、お盆のような大皿1枚だけだったのが、
少しずつ増えてきました。
じつは土曜日に小田原「うつわ菜の花」でパスタ皿を購入。
ほんとはパスタ皿じゃないけど(でかい。直径28.5cm)、
大食いなので、これでよし、なのでした。