朝食は屋上。眺めのよいルーフトップバーがあって、
朝はブッフェスタイルで食べることができる。
ホテルのごはんは、続くとうんざりするんだけど、
たまにいはいいものですね。
って、たぶん明日には飽きている口がよく言うよね。
昨日のブログを更新。
パジャマというかルームウエアも手洗いして干す。
(ベランダがあるので干せるのです。)
昼はテルミニ駅とレプブリカ駅のあいだくらいにある
Er Buchettoというポルケッタ屋さんへ。
間口も中も小さな店だけど、たいそうおいしいのだと評判で、
メニューも、ポルケッタだけ。焼き豚屋さんである。
ちなみにそれをパニーノにしてもらうことできる。
付け合わせにオリーブや酢漬けの野菜もあることはあるし
ワインなんかもあるんだが、とにかくシンプルな店です。
店は父子でやっているようで、
息子のほうはもしかしたらまだ十代じゃないか。
手伝うようになって、お父さんはたいへんうれしいらしく、
同行のかたによると「以前より愛想がいい」。
なんにせよいいことだよね、愛想がいいって、
で、ポルケッタ。
んまーい。ジューシーでやわらかく、
といってトロトロというわけではなく、
しっかり噛みごたえもある。
皮つきなのでその硬い皮をぽりぽりと一緒に食べるとまたうまい。
脂身はしつこくない。
塩と胡椒に、なにかほんのりハーブが香る。
なんだろう。フェンネルみたいな?
ポルケッタ屋さんというのは、このレシピが秘伝で、
スパイスやハーブの調合や焼き加減が一子相伝らしい。
1890年からやっているこの店でも、
代々受け継がれてきたわけなんだなあ。
うまいうまいと、
昼間っからワインといっしょにけっこうな分量を平らげてしまいました。
買い物。宿の近所にBIALETTIという
エスプレッソメーカーの最大手のショップがあり、
このごろキッチンツールや雑貨にも力を入れているそう。
ずいぶん前から、ヨーロッパに来ると1,2客ずつ
エスプレッソカップを買って帰った時期があり、
ここのところしばらく買っていなかったんだけれど、
セールで20%オフになっていたので購入。
日本で買うと1客1800円くらいするのだけれど
こちらでは2客セットで1300円くらいです。
陶器のスプーンや、売り切り仕舞いみたいになってた
耐熱ガラスのカプチーノカップなども買う。
イリーに比べたら、ちょっといなかっぽくてダサめなんだけど、
そこがいいんだよ。
さて、このあと、縁あって、
不思議な時間をすごすことになった。
マリオ・チェロリさんのご自宅兼工房にお邪魔することになったのだ。
昨晩、ぼくが退陣したあと、バーやクラブのはしごをしたみんなが、
高そうなピアノバーである芸術家を紹介される。
紹介してくれたのは信頼している地元のイタリア人の友人とのこと。
とても品のいいおじいさんで、
「よかったら明日、アトリエに作品を見にいらっしゃい」
と招待された、というのです。
そこにぼくもついていくことになったわけ。
はたしてその人物は、マリオ・チェロリさんでした。
現代イタリアを代表する彫刻家、御年77歳の大家です。
ぼくは現代イタリア彫刻にはまったく明るくないので、
しょうじき最初ピンとこなかったのだけれど、
いやはやびっくりしました。すごかった。
素材は木やガラスが多く、
とても家には入らないようなでっかい作品ばかり。
フィアットがコレクションをしているそうで、
たずねたとき、ご本人はフィアットの御曹司に呼ばれて
出かけていったばかりのところで、
お目にかかることができませんでした。残念。
でも制作パートナーのかたの案内で、
アトリエというか作品庫を見学させてもらうことに。
敷地はこのローマにあってとんでもない広さ。
丘がまるごとひとつ、という感じ。
広い庭(というかこりゃ公園だ)を3頭の犬がかけまわっている。
で、作品ですが、写真を撮らせてもらったので、
興味のあるかたはこちらのアルバムをどうぞ。
いやはやなんとも!
今回ミュージアムに行く予定はなく、
けれども現代美術に触れてみたいなあと思っていたのが、
こんなかたちで実現するとは。
まるで大回顧展のように見ることができてうれしいです。
とってもイタリア的。
ダ・ヴィンチや未来派、アルテ・ポーヴェラなどを
いったん取り込んで、
ピノッチオ(ピノキオ)などの寓話や、
ご本人が生きてきたこの国と世界の世相、
そしてベースにあるカソリックの宗教観とをミックス。
だからイタリアでしか生まれえない作品ばかりなのです。
またガラスや木の表現が、巨大なだけでなくじつは緻密で、
そうとうのしつこさ、根気、財力がなければできないもので、
こういうところもイタリア的だよなあと思ったりしました。
マリオ・チェロリさんて「ピカソの孫」っていう話もあるんだけど、
ほんとうなのかなあ。
調べても出てこなかったです。
さて、夜は、こちらで知りあった王さん
(日本生まれ日本育ちの中国系実業家)夫妻が経営する
おすしと日本食の店「禅」へ。
林屋海苔店さんのいい海苔を使っているこの店、
ローマでいちばんの人気の和食店。
きちんとした職人さんがいて、
きちんとしたものを出す。
すしもうまいし、生ものの出し方もすばらしい。
もちろん食材はこちらのものが多く
お客さんは現地の、ハイステイタスな感じのひとびと。
そういう人たちの口にあうものを考えると、
「純・日本式」を通すかどうか、
というのは葛藤なんだろうなあ。
ぼくはポルチーニのたっぷり入った茶わんむしなんて
とってもよろこんじゃうんだけど。
もうちょっと飲んでいく、というみんなと別れて、
ひとり先に宿にもどって就寝。
明日はフルに使える日としては最終日。
天気予報は雨です。
朝はブッフェスタイルで食べることができる。
ホテルのごはんは、続くとうんざりするんだけど、
たまにいはいいものですね。
って、たぶん明日には飽きている口がよく言うよね。
昨日のブログを更新。
パジャマというかルームウエアも手洗いして干す。
(ベランダがあるので干せるのです。)
昼はテルミニ駅とレプブリカ駅のあいだくらいにある
Er Buchettoというポルケッタ屋さんへ。
間口も中も小さな店だけど、たいそうおいしいのだと評判で、
メニューも、ポルケッタだけ。焼き豚屋さんである。
ちなみにそれをパニーノにしてもらうことできる。
付け合わせにオリーブや酢漬けの野菜もあることはあるし
ワインなんかもあるんだが、とにかくシンプルな店です。
店は父子でやっているようで、
息子のほうはもしかしたらまだ十代じゃないか。
手伝うようになって、お父さんはたいへんうれしいらしく、
同行のかたによると「以前より愛想がいい」。
なんにせよいいことだよね、愛想がいいって、
で、ポルケッタ。
んまーい。ジューシーでやわらかく、
といってトロトロというわけではなく、
しっかり噛みごたえもある。
皮つきなのでその硬い皮をぽりぽりと一緒に食べるとまたうまい。
脂身はしつこくない。
塩と胡椒に、なにかほんのりハーブが香る。
なんだろう。フェンネルみたいな?
ポルケッタ屋さんというのは、このレシピが秘伝で、
スパイスやハーブの調合や焼き加減が一子相伝らしい。
1890年からやっているこの店でも、
代々受け継がれてきたわけなんだなあ。
うまいうまいと、
昼間っからワインといっしょにけっこうな分量を平らげてしまいました。
買い物。宿の近所にBIALETTIという
エスプレッソメーカーの最大手のショップがあり、
このごろキッチンツールや雑貨にも力を入れているそう。
ずいぶん前から、ヨーロッパに来ると1,2客ずつ
エスプレッソカップを買って帰った時期があり、
ここのところしばらく買っていなかったんだけれど、
セールで20%オフになっていたので購入。
日本で買うと1客1800円くらいするのだけれど
こちらでは2客セットで1300円くらいです。
陶器のスプーンや、売り切り仕舞いみたいになってた
耐熱ガラスのカプチーノカップなども買う。
イリーに比べたら、ちょっといなかっぽくてダサめなんだけど、
そこがいいんだよ。
さて、このあと、縁あって、
不思議な時間をすごすことになった。
マリオ・チェロリさんのご自宅兼工房にお邪魔することになったのだ。
昨晩、ぼくが退陣したあと、バーやクラブのはしごをしたみんなが、
高そうなピアノバーである芸術家を紹介される。
紹介してくれたのは信頼している地元のイタリア人の友人とのこと。
とても品のいいおじいさんで、
「よかったら明日、アトリエに作品を見にいらっしゃい」
と招待された、というのです。
そこにぼくもついていくことになったわけ。
はたしてその人物は、マリオ・チェロリさんでした。
現代イタリアを代表する彫刻家、御年77歳の大家です。
ぼくは現代イタリア彫刻にはまったく明るくないので、
しょうじき最初ピンとこなかったのだけれど、
いやはやびっくりしました。すごかった。
素材は木やガラスが多く、
とても家には入らないようなでっかい作品ばかり。
フィアットがコレクションをしているそうで、
たずねたとき、ご本人はフィアットの御曹司に呼ばれて
出かけていったばかりのところで、
お目にかかることができませんでした。残念。
でも制作パートナーのかたの案内で、
アトリエというか作品庫を見学させてもらうことに。
敷地はこのローマにあってとんでもない広さ。
丘がまるごとひとつ、という感じ。
広い庭(というかこりゃ公園だ)を3頭の犬がかけまわっている。
で、作品ですが、写真を撮らせてもらったので、
興味のあるかたはこちらのアルバムをどうぞ。
いやはやなんとも!
今回ミュージアムに行く予定はなく、
けれども現代美術に触れてみたいなあと思っていたのが、
こんなかたちで実現するとは。
まるで大回顧展のように見ることができてうれしいです。
とってもイタリア的。
ダ・ヴィンチや未来派、アルテ・ポーヴェラなどを
いったん取り込んで、
ピノッチオ(ピノキオ)などの寓話や、
ご本人が生きてきたこの国と世界の世相、
そしてベースにあるカソリックの宗教観とをミックス。
だからイタリアでしか生まれえない作品ばかりなのです。
またガラスや木の表現が、巨大なだけでなくじつは緻密で、
そうとうのしつこさ、根気、財力がなければできないもので、
こういうところもイタリア的だよなあと思ったりしました。
マリオ・チェロリさんて「ピカソの孫」っていう話もあるんだけど、
ほんとうなのかなあ。
調べても出てこなかったです。
さて、夜は、こちらで知りあった王さん
(日本生まれ日本育ちの中国系実業家)夫妻が経営する
おすしと日本食の店「禅」へ。
林屋海苔店さんのいい海苔を使っているこの店、
ローマでいちばんの人気の和食店。
きちんとした職人さんがいて、
きちんとしたものを出す。
すしもうまいし、生ものの出し方もすばらしい。
もちろん食材はこちらのものが多く
お客さんは現地の、ハイステイタスな感じのひとびと。
そういう人たちの口にあうものを考えると、
「純・日本式」を通すかどうか、
というのは葛藤なんだろうなあ。
ぼくはポルチーニのたっぷり入った茶わんむしなんて
とってもよろこんじゃうんだけど。
もうちょっと飲んでいく、というみんなと別れて、
ひとり先に宿にもどって就寝。
明日はフルに使える日としては最終日。
天気予報は雨です。