あっという間に最終日。
なにをするかというと、まあ、なにもしない。
なにもしないけど、朝ご飯はつくります。
貝じゃががどんどん変容し、
きょうはたっぷりのイタリアンパセリの粗みじんと、
皮をむいた茄子を入れて煮込み、
さらにオムレツをつくってその上にかけた。
そしてもう1品は、スパゲティ・ポルチーニ。
バターでこんがりじっくり焼いたポルチーニを、
最後にスパゲティのゆで汁を入れて、スパゲティとからめ、
皿に盛ってから(写真はその状態です)、
食べるときにチンタ・セネーゼの生ハムを散らし、
パルミジャーノ・レッジャーノをかけて食べる。
ゆで汁以外に塩をつかっていないので、
生ハムとチーズの塩気で、ちょうどいい感じ。
午前中は例によって洗濯をしたり
写真の取り込みや現像、整理をしたりして過ごす。
(デジタルで、ですよ。)
昼飯は、ぱぱっとくだものを食べたりして終わらせたら、
ちょっと出かけようかなあという気分になった。
昨日のエキスポ会場で、薄いダウンベストを
じょうずに着こなしている男子をたくさん見たのだが、
あれをマネしたいなあと思った。
スーツの上に着ている、ものすごく格好の良いおじさんもいたが、
さすがにそれはマネできないものの、
薄いダウンベストは便利そうだし、持っていないから、
1枚あってもいいかなあと思ったのだ。
あるいは、いま着ているコムデギャルソンの、
浅い紺のVネックのなんでもない薄いセーター、
これはカシミア混なのでとても着心地がいいのだが、
さすがにヨレヨレっとしてきたので、
二代目がほしいところ。
そういうものもあるように思う。
なぜなら、浅い紺のVネックを着ている人はかなり多い。
(写真はないけどほんと多い。)
ということはきっと売っているはずだ。
とはいってもハイブランドは避けたい。
かといってファストファッションは嫌だ。
でも「ちょうどいいところ」がどこにあるのかわからない。
両方ありそうな、ドゥオモからモンテナポレオーネ通り、
そしてその裏道であるスピガ通りあたりを攻めよう。
地下鉄でSan Babilaへ。
Google先生によれば
「Corso Giacomo Matteottiを
Piazza S. Babilaに向かって東に進む
左折してCorso Veneziaに入る
左折してVia Della Spigaに入る」である。
うむ、わかった。
ほんとはわかってはいないのだが、
わかったような顔をして(つまり暗記して)出かけた。
いやはや、ハイブランドだらけでした。
ドルチェ&ガッバーナの旗艦店ってあんなにでかいんですね。
ハイファッションはコルソコモで堪能したけど、
ハイブランドはまた、客層がすごいから、
スピガ通りあたりもおそろしいことになっておりました。
「圧」を感じるファッション。あたしゃおよびでないよ。
そんななか、横丁にあるDUVETICAへ入る。
MONCLERの3分の2か半額くらいの
(とはいえ高い)価格帯のダウンブランドだ。
格好いいダウンジャケットやベストがあったけれど、
どうにも厚手だ。薄いのはないですか。
と訊いてみたら、残念なことに、
薄手のダウンは春夏ものなのだそうで、
店頭にはすでに冬本番のコレクションしかない
(あたりまえでした)ということ。
じゃあ仕方がないや。あきらめることにする。
いちおうハードなダウンも試着したんだけど、
無理して買うものでもなさそう。
それよりも目に留まったのはセーターでした。
そう、カシミア、浅いVネック、紺。
まさかここにあるとは!
しかも、肘あてにダウンがついているという、かわいさ。
試着してみたら、ちょっと想像とちがったんだけど、
わるくない。いいなあほしいなあ。
「グレーの48と、この紺の50、
それしか残っていないんです」とのこと。
しかし旅先での散財は「一時停止」をして考えるべきなので、
ちょっと数時間考えてきまーすと出ることにする。
てくてくと、ドゥオモ方向へ歩いて、
エクセルシオール(というデパート。バーニーズ的な感じ)で
いわゆる尖ったハイファッションを見ながら、
どうしたものかと考える。
DUVETICAはハイファッションでもハイブランドでもなく、
ダウンの専門メーカー、ちょっとファッション寄りだ。
ついでに入ってみたMONCLERは、
「ハイブランドでございます」感が強すぎて、
製品は好きなんだけれど、ここで買いたかねえや!
という感じだった。ていうか高いですよね。
うーん。ついでにトイレも借りよう。
ついでに外で焼き栗も買おう。
むしゃむしゃ‥‥。
話がそれますが焼き栗って歩きながら食べるとき
あの硬い皮を外して捨てるのにどうすんのか心配だった。
同じ袋に入れてもいいけど混ざって面倒だし、
道に捨てるわけにも行かないし、
道に捨てられている栗の皮も見ないし。
だから最初、ゴミ箱の横で食べていたんだけれど、
それってなんだかブルーシート感が出ますね。
はたして正解は「こうなっています」でした。
気付かなかったー。
そうこうしているうちに
「セーターは買おう」という結論に。
なぜならば、二度とお目にかかれない気がしたからです。
ということで、もいちどDUVETICAに行き、買いました。
夕飯前にワインを買いに行く。
重い瓶を持っていったというのに、
目的の量り売りの店(perBacco)は休み。
ブエノス・アイレス通りを歩いていると
ちょっと横道にPamという大きなスーパーを見つけたので
そこでキアンティと、プロセッコを買う。
夕飯は食材処理。冷蔵庫を空にする。
就寝前にパッキング。
あすは朝8時の列車に乗ってローマに向かいます。