九州1週間取材旅行スタート。
月曜早朝の飛行機でもよかったのだけれど
前泊したほうがラクだし
日曜の予定はとくにないしな、ということで
日曜のうちに博多入り。
しかも、どうせだったら早く入って半日観光だ、
ということで東京を朝発つことに。
昼前には到着、じつに天気のよい博多で、
半日フリーとなりました。
ホテルに荷物を預けたら自由。
同僚は弟夫婦がこちら在住ということで別行動、
ぼくはちょっと泳ぎたいなあと思い、
ザ・ルイガンズというリゾートホテルのプールに
遊びに行ってきました。
福岡在住の知人が車を出してくれた。
いやぁ、きもちよかったなぁ。
ものすごく空いてて、サービスもいいし、
頼んだハンバーガーもめちゃくちゃ旨いし。
泳いで、デッキチェアで焼いて、眠って、
4時間ばかりのんびりしてきました。
ちょっと黒くなったと思う。
そこからトータルワークアウト博多店へ移動。
三田店で顔見知りだったH君がトップトレーナーとして
ここに勤めているので、様子見がてら、
1時間、担当してもらって
重いもの持ち上げてきました。
H君とはむかしばなし。ゴリのこととかね。
なんだか、なくなった三田店にいるみたいだった。
楽しかったなあ。
終わって着替えてたら友人からメール。
小石があったら「なんだよぉー」と愚痴って
川に向かって投げてただろう内容に、
ちょっと落ち込み下を向く。
‥‥しかたないんだがな。
でもま、壁を蹴る殴るほどじゃありません。
気を取り直し夕飯にパスタやらピザやら食べる。
(博多系じゃないところがなんとも。)
お酒もそれなりに進みました。
●
さてきょうから取材だという朝、さっそく宿酔。
まずい!
寝汗と頭痛、5時台に起きるも、
こりゃ朝飯食ってる場合じゃないぞと
風呂入って二度寝、やっとちゃんと朝が来た。
チーム4人で郊外の石原稔久さんの工房へ
レンタカーを走らせる。
九州の夏は緑が濃くて
街道の木々は鬱蒼としてなんだかジャングルみたいだ。
作品、工房、窯を取材させてもらい、
石原さんご夫婦の心尽くしの昼食をいただいて、
あらためて思うのは、
作陶という仕事は、芸術と生活の中間にあって
その生活にそのひとの信じる基盤がなければ、
他人の役にたつものなんてできないんだなってことだ。
石原さんは生活雑器だけでなく
ファインアート寄りの仕事もしていて、
それもすごくいい。
友人の子どもがなくなったときに
葬儀をにぎやかにだしてあげたくてつくりはじめた
「パレード」という、
どうぶつや人間の、ちいさなはにわのようなシリーズ、
(それは「ほぼ日」で販売したことがあります)
それから「手遊び」でつくっているという、
人やどうぶつのオブジェ。
「ハムサンド」という名前の目つきの悪い熊が
うちに来ることになりました。
博多から唐津へ。
あす唐津の窯元で取材なので前泊するため。
暗くなる前に到着、夕飯は福森雅武さん紹介の
唐津の隣町・浜玉町というところにある
「銀すし」をたずねる。
途中の道「虹の松原」は、
たそがれ時、ちょっとおそろしいくらい長く暗かった。
ということで銀すし。いま39歳のご主人の阿部さん、
10年前に、同じ場所で鮨屋を営んでいた父上を心筋梗塞で亡くし、
手伝っていた父の店を継ぐことになったものの、
地元の人でにぎわっていたその味でいいのだろうかと
奥さんとふたり、まずは東京の名店の味を知ろうと
二泊三日で上京してみたのだという。
そうしたら、名店と呼ばれる江戸前の鮨の洗練、
シャリ、ネタ、しょうゆ、ガリ、酒、うつわ、
すべてに衝撃をうけ、すっかりやられてしまった。
そこから見よう見まねで、
自分のあるべき鮨のすがたを探しつつ
営業を再開したものの、
そのことで、まずは地元の客が離れていった。
ここらあたりの鮨は、酢飯じたいに砂糖をたくさん使う
とても甘いもので、それはそれで地元の人に愛されてきた味だけれど
阿部さんは、見つけてしまったのだ、やりたいことを、
そしてやるべきことを。
そうして2年以上の赤字、
その後2年ほどの「かつかつ」の時期を経て、
やっぱりこんな田舎では無理なのかと思っていたとき
唐津に「つく田」という名店があることを知り
自分の方向はまちがっていないことを確信、勇気づけられた。
思い切って店を改築、「わざわざ来る」価値を
きちんと表現する店にした。
そこからだんだん口コミで評判があがってきて、
いまは、平日はまだまだというものの
土日にはなんとか客でにぎわう店となった。
それが銀すし。
そして、驚くんだけど、このひとの鮨、
どこで修業したわけでもないというのに、ものすごく旨い。
都内の名店の味に憧れたというのを、
自分のちからだけで再現‥‥どころか、
地の利をいかして最高のネタを仕入れているから
旨くて椅子ごとひっくりかえりそうになる。
人柄もやさしくて、絶対に緊張させないし、
ちょっとおどおどしているくらいのキャラクターは
いちど会ったら応援したくなるだろう。
奥さま担当のつまみもお新香もすごいし、
酒もいい具合のが出てくる。
そして器は、明日取材に行く
地元の窯元のものだけで揃え、
それがほんとうにセンスがいいときたもんだ。
こりゃ好きになるよなあ。
ちなみに、突き出しにツルムラサキのお浸し、
小イワシの漬け焼き、焦がした茄子のごまあえ。
握りが、鯛、茹で海老、よこわ(まぐろの子)、
シャコ、ヒラメ、ウニ、鉄火、穴子、穴キュウ。
アンコールで海老、よこわ、ウニ、穴子、鉄火、
それからカッパ。
日本酒3人で何合飲んだんだろう。
軽く一升以上飲んだんじゃないかな。
いい酒だったので、すぐさめてくれた。
さーて、きょうも取材がつづきまっす!
月曜早朝の飛行機でもよかったのだけれど
前泊したほうがラクだし
日曜の予定はとくにないしな、ということで
日曜のうちに博多入り。
しかも、どうせだったら早く入って半日観光だ、
ということで東京を朝発つことに。
昼前には到着、じつに天気のよい博多で、
半日フリーとなりました。
ホテルに荷物を預けたら自由。
同僚は弟夫婦がこちら在住ということで別行動、
ぼくはちょっと泳ぎたいなあと思い、
ザ・ルイガンズというリゾートホテルのプールに
遊びに行ってきました。
福岡在住の知人が車を出してくれた。
いやぁ、きもちよかったなぁ。
ものすごく空いてて、サービスもいいし、
頼んだハンバーガーもめちゃくちゃ旨いし。
泳いで、デッキチェアで焼いて、眠って、
4時間ばかりのんびりしてきました。
ちょっと黒くなったと思う。
そこからトータルワークアウト博多店へ移動。
三田店で顔見知りだったH君がトップトレーナーとして
ここに勤めているので、様子見がてら、
1時間、担当してもらって
重いもの持ち上げてきました。
H君とはむかしばなし。ゴリのこととかね。
なんだか、なくなった三田店にいるみたいだった。
楽しかったなあ。
終わって着替えてたら友人からメール。
小石があったら「なんだよぉー」と愚痴って
川に向かって投げてただろう内容に、
ちょっと落ち込み下を向く。
‥‥しかたないんだがな。
でもま、壁を蹴る殴るほどじゃありません。
気を取り直し夕飯にパスタやらピザやら食べる。
(博多系じゃないところがなんとも。)
お酒もそれなりに進みました。
●
さてきょうから取材だという朝、さっそく宿酔。
まずい!
寝汗と頭痛、5時台に起きるも、
こりゃ朝飯食ってる場合じゃないぞと
風呂入って二度寝、やっとちゃんと朝が来た。
チーム4人で郊外の石原稔久さんの工房へ
レンタカーを走らせる。
九州の夏は緑が濃くて
街道の木々は鬱蒼としてなんだかジャングルみたいだ。
作品、工房、窯を取材させてもらい、
石原さんご夫婦の心尽くしの昼食をいただいて、
あらためて思うのは、
作陶という仕事は、芸術と生活の中間にあって
その生活にそのひとの信じる基盤がなければ、
他人の役にたつものなんてできないんだなってことだ。
石原さんは生活雑器だけでなく
ファインアート寄りの仕事もしていて、
それもすごくいい。
友人の子どもがなくなったときに
葬儀をにぎやかにだしてあげたくてつくりはじめた
「パレード」という、
どうぶつや人間の、ちいさなはにわのようなシリーズ、
(それは「ほぼ日」で販売したことがあります)
それから「手遊び」でつくっているという、
人やどうぶつのオブジェ。
「ハムサンド」という名前の目つきの悪い熊が
うちに来ることになりました。
博多から唐津へ。
あす唐津の窯元で取材なので前泊するため。
暗くなる前に到着、夕飯は福森雅武さん紹介の
唐津の隣町・浜玉町というところにある
「銀すし」をたずねる。
途中の道「虹の松原」は、
たそがれ時、ちょっとおそろしいくらい長く暗かった。
ということで銀すし。いま39歳のご主人の阿部さん、
10年前に、同じ場所で鮨屋を営んでいた父上を心筋梗塞で亡くし、
手伝っていた父の店を継ぐことになったものの、
地元の人でにぎわっていたその味でいいのだろうかと
奥さんとふたり、まずは東京の名店の味を知ろうと
二泊三日で上京してみたのだという。
そうしたら、名店と呼ばれる江戸前の鮨の洗練、
シャリ、ネタ、しょうゆ、ガリ、酒、うつわ、
すべてに衝撃をうけ、すっかりやられてしまった。
そこから見よう見まねで、
自分のあるべき鮨のすがたを探しつつ
営業を再開したものの、
そのことで、まずは地元の客が離れていった。
ここらあたりの鮨は、酢飯じたいに砂糖をたくさん使う
とても甘いもので、それはそれで地元の人に愛されてきた味だけれど
阿部さんは、見つけてしまったのだ、やりたいことを、
そしてやるべきことを。
そうして2年以上の赤字、
その後2年ほどの「かつかつ」の時期を経て、
やっぱりこんな田舎では無理なのかと思っていたとき
唐津に「つく田」という名店があることを知り
自分の方向はまちがっていないことを確信、勇気づけられた。
思い切って店を改築、「わざわざ来る」価値を
きちんと表現する店にした。
そこからだんだん口コミで評判があがってきて、
いまは、平日はまだまだというものの
土日にはなんとか客でにぎわう店となった。
それが銀すし。
そして、驚くんだけど、このひとの鮨、
どこで修業したわけでもないというのに、ものすごく旨い。
都内の名店の味に憧れたというのを、
自分のちからだけで再現‥‥どころか、
地の利をいかして最高のネタを仕入れているから
旨くて椅子ごとひっくりかえりそうになる。
人柄もやさしくて、絶対に緊張させないし、
ちょっとおどおどしているくらいのキャラクターは
いちど会ったら応援したくなるだろう。
奥さま担当のつまみもお新香もすごいし、
酒もいい具合のが出てくる。
そして器は、明日取材に行く
地元の窯元のものだけで揃え、
それがほんとうにセンスがいいときたもんだ。
こりゃ好きになるよなあ。
ちなみに、突き出しにツルムラサキのお浸し、
小イワシの漬け焼き、焦がした茄子のごまあえ。
握りが、鯛、茹で海老、よこわ(まぐろの子)、
シャコ、ヒラメ、ウニ、鉄火、穴子、穴キュウ。
アンコールで海老、よこわ、ウニ、穴子、鉄火、
それからカッパ。
日本酒3人で何合飲んだんだろう。
軽く一升以上飲んだんじゃないかな。
いい酒だったので、すぐさめてくれた。
さーて、きょうも取材がつづきまっす!