先週末は梅ちゃんを見て腹が痛くなるまで笑って
新生マンジャ・ペッシェで親戚みたいな先輩で友人の
すてきな女性の誕生日を祝うごはんを食べました。
そして今週末は細野さん幸宏さんそして教授、の
Human Audio Sponge(HAS)のライブ@パシフィコ横浜。
YMOと言わないのはなぜなんだろ。
YMOだと言われて期待されちゃうことと
いまやりたい音楽は別物、ということなんだろうな。
あとYMOっていうもの自体が富を生んじゃう大ブランドで、
原盤権を持ってるレコード会社は
本人たちの意に反したビジネスを展開している‥‥ので、
3人は公式HPでこんなことを書いているくらい。
そういうのって、ほんとに、なんだかなあ、もう、ですね。
この日は「YMOっていう名前で3人のお食事会をしようか」
と教授が冗談で言ってる、
という幸宏さんのMCがあったりして、
つまりはもう冗談のようなことになっているわけだけど、
まあ、ともかくもYMOではないこのユニット、
スケッチショー+教授の進化形である「HAS」。
でもぼくらにとってはYMOそのものなわけです。
そう、細野さんと幸宏さんと教授がいれば魔法が生まれる。
それがYMO。
じつはぼくはこの3人が3人として
揃ってステージに立つのを見るのって、はじめて。
YMOが現役のときのライブに行っていないのです。
中学のときにデビューした彼らのLPは聞きまくっていたし
ソロもしっかり買ってたし教授のFMもチェックしてたし、
3人の演奏はあっこちゃんのサポートなんかでも
見ているはずなんだけど、やっぱりちがった!
3人が3人として立つ、と、
こんなふうにすさまじいのだということを
いまさらながら実感、ノックアウト。
音色のひとつひとつ、その重なり、大きさ、
ぜんぶ「そうだ、こういうものだ!」でした。
うまく言えないなあ。
料理が、素材と調味料がいくらよくても
料理人がだめだとだめでしょう。
料理は素材だって言うけどちがうでしょう。
そりゃ素材だけど、
素材がよけりゃいいってもんじゃないでしょう。
料理人には技術(熟練、伝統)もセンス(革新)も
まんべんなく必要でしょう。
さらに、いい料理ができたところで
サービスがわるかったらだいなしでしょう。
そういうこと。
今回、出される料理(音楽)はすべて
素材も調理もよく、料理人は天才かつベテラン。
サポートは若手で、彼らを尊敬していて一所懸命。
照明なんて1曲ずつ1音ずつ、一瞬ごとにかわるし、
すべてが彼らの意図どおり。
これだけ「音を浴びて、目を喜ばせる」ライブはないぞ。
一分の隙もないような、でも緊張を強いるわけではない、
ほんとにこんなライブないぞ。
そして3人は終始リラックス。それが風格というもの。
なもんだから、客席は往年のような盛り上がりではなく
(だって、踊ったりしてたら、もったいないんだもの)
ジョアン・ジルベルト状態で
「ありがたいありがたい。受け止めますぜんぶ」
な感じだったけど、
それもまたいいんじゃないだろうか。
終始すばらしかった。まいりました。
曲は17曲。Sketch Showを中心に、
『以心電信』(オープニング)、
『音楽』『ライディーン79/07』
そして『CUE』(アンコールのラスト)がYMOとしての曲。
細野さんの「フィルハーモニー」から『スポーツマン』、
教授の「B-2 UNIT」から『ライオット・イン・ラゴス』。
あうあうあうあう。
しかも最後の『CUE』は、教授がドラム! まいったなあ。
幸宏さんがサポートメンバーを紹介してからひとこと
「みんな、YMOを聴いて、おおきくなりました」
と言ったのが、印象的でした。
ぼくもそうだ、きみもそうだ。そう思いました。
ところで地方出身者のたわごとなんですけど、
YMOって東京でインテリでお坊ちゃんなので、
こうして目の前で演奏されると
なんだか財閥のお屋敷に呼ばれたみたいな気分になります。
ならない? ならないか。なるんですよ。
上品で贅沢で変態の過剰な世界の片鱗にふれるんですよ。
そのあと同じライブ会場にいた8人であつまって中華街。
「たしか安くてうまかった」という情報をたよりに
福満園新館へ。たしかに安くてうまかった!
8人でたらふく食べて男子3000円女子2500円。
ぼくは少人数だと慶福楼に行くんだけど
あちらは8人の卓が予約せずに座れるかどうかわからない。
福満園は、がら空きでした。
でもぼくらが出る頃には満員だったから、
評判の店なんだろうなと思います。
場所がちょっと辺鄙なんですが、こりゃ、おすすめだ。
「でも、デザートは、べつのところにしよう!」
という女子のみなさんのすてきな提案により(さすが)、
「デザートだけですけど、いいですか」と向かったのは
なんと聘珍樓 横濱本店。
ええっ! この店で、デザートだけってアリなの?!
それが、マジック・スマイルの持ち主である
先頭を歩くK嬢のほほえみにより、
お店の人ったら、「いいですよ」と‥‥すごいな。
聘珍樓をカフェがわり!
おいしい中国茶とおいしいデザートをいただきました。
これがイエロー・マジック、それが南京町。
いい週末でした。