いくらヒマでも昼寝ばっかりしてちゃいかんだろうと
平塚まで行ってきました。
平塚市美術館で「三沢厚彦 アニマルズ+PLUS」
という展覧会をやっているのです。
三沢さんは丸太を鉈彫して実物大の動物をつくる、
という彫刻家で、絵本なんかも描いている人。
展示風景の写真を見て、
ぜひ実物が見たいなあと思っていたのです。
新宿から平塚って、東京か品川に出るしかないのかと
思っていたんだけど、新宿からも出てるんですね。便利。
しかも新宿からちょうど1時間。けっこう近いです。
むかし茅ケ崎に住んで
東京に通っていたことがあるんですけど、
‥‥こんなとこから通ってたのか、と、
あらためて複雑な気持ちに。
あのころはあまり時間がもったいないって思わなかったなあ。
いまはすごく時間が貴重。
こうしてGWでヒマしてても、貴重だと思う。
さて美術館は平塚駅東口から、ぶらぶら歩いて20分くらい。
ありましたありました。
ロビーでさっそく、こんな子がお出迎え。
そして2Fの展示室に入る前に
しろくまの小屋があって、仁王立ちのこんな子が。
背後にも回ってみました。
すごいな、ほんとに鉈で削ってる。
そして展示室‥‥は撮影禁止だったんですが、
三沢さんがこの「実物大木彫」をつくるにいたる経緯が
とてもよくわかるように展示してある。
ちょっとキッズ向け、という印象もなくもないけど、
そりゃこれは子供はよろこぶだろうなあ。
そんなに大規模ではない展示だったけれど、
見ていると、なんだか知らないうちに
にっこにこしてきちゃう作品なんだもの。
つい話しかけたくなったりして(へんな男だ)。
来館者たち、おじいさんとおばあさんも、
中年夫婦も、こどもたちも、
きゃあきゃあ言ってておもしろかったです。
会話のはずむ展覧会はいい展覧会。
ただ小さな子供(何言ってもきかない、走り回る年齢層)
連れの若いおとうさんおかあさんだけが、
つまらなそうだったなあ。
さわってこわすんじゃないかと
気が気じゃないんだろうねえ。
気の毒なような気もするけど、
騒がしいなかで見るこっちも気の毒なんだけどね。
おみやげに作品集、
オリジナルの腕時計とポストカードを買う。
時計を見ていたら、ふたごのダムとディーみたいな
売店のおばちゃん2人(おそろいのTシャツ着用、
おそろいのパーマ)が交互に喋る。
「限定なのよ」
「限定なのよね」
「100コしかつくってないの」
「ぜんぶで100コしかないの」
「シリアルナンバーが入ってるの」
「通し番号が、ほら裏側に」
「でももう8コしか残ってないの」
「いっぱい売れちゃってもう残りが少ないの」
「足りなくなって北海道で売る分を持ってきたの」
「ちょっと特別なの」
「しかもセイコーなの」
「正確よ」
「保証も1年ついてるの」
「そうよ、保証が1年よ」
と、どんどん「アートな土産」から遠のく説明に。
絵つきのマグカップも
「その形、とっても飲みやすいの」
「そうそう、飲みやすいの」
と、やはりアートには触れない。ある意味正解。
ポストカードセットも
「バラで買うより300円もおトクよ」
「バラで買うと300円ぶん高くなるの」
とかそんな感じ。たいへん好感がもてる。
ふたたび駅までぷらぷら歩く。
大船軒の幕の内弁当を買いたかったけど売り切れ。
奮発して(といっても750円)グリーン車に乗る。
しかしやけにコドモが多く大騒ぎ。ううむ?!
iPodで耳を塞いでナショナルジオグラフィックを熟読、
なんとか渋谷まで戻ってきました。
eYeで裾上げをお願いしていたデニムを受け取り、
うなぎを買ってバスで帰ってまいりました。
そんな5月3日でした。