●物の怪。(3/6)
鳥の足だ。と思った。
投球フォームのようにして布団から出している右手の
手首をつかんでいるのは、鳥の足、それも、
小学校1年生くらいのこどもの手と同じくらいの大きさの、
節(ふし)の多い、かさかさした、先のとがった、
3本の鉤爪があるような、鳥の足だ。
その先は見えない。
眠っていた。なんだか厭な夢を見ていたのを覚えている。
うまく眠れないな。そう思った。
ぼくには珍しい。
たぶん、目は開けてないけれど、起きていたのだと思う。
そのとき、首のところまでかぶった羽根布団の、
胸から上のあたりに、猫のような重さの4本の足が、
順番に、
ぱさ。
ぱさ。
ぱふ。
ぱふ。
と、乗った。
そしてそのうちの1本が軽くなったかと思ったら、
ぼくの右手首を、つかんだのだった。
うっすら目を開けて確認したのだろうか。
ただの思い込みだろうか。
それは鳥の足だ、と思った。それも巨大な。
しかしその先は見えない。
胸の上にはあいかわらず、3本の足の重み。
右手を、右上、つまり自分から遠くへ、引っ張られた。
ずり。
どこへ連れて行こうというのか。
まずい。これはまずい。
恐怖よりも、「このままではまずい」という思いで、
戦おうと思ったが、どうしていいのかわからない。
重くはない。ぼくの体力なら、投げ飛ばせる重さのはずだ。
しかし右手はぴくりとも動かない。
体も、なぜか、微動だにしない。
ははあん、これが金縛りってやつ?
案外冷静だったりする。
負けてたまるか。そう決めて、
右手に徐々に力を込めた。
込めた。
込めた。
込めた。
ピッチングマシンが「ため」をつくるように
ぐぐぐぐぐぐっと、肘が、ベッドから離れた。
手首はぴったりはりついたまま。
そして、いきなり、全身に力がはいった。
胸の上の3本の足と、右手をつかむ1本の足の
感触が、いきなり、消えた。
とたん、込めた力が腕に伝わり、
ぼくは寝たまま投球したみたいに半回転し、
ベッドの左側にどさりと落ちた。
下においてあった眼鏡がゆがんだ。
あれは、妖怪のたぐいだったのだろうか。
(その後、ダイエット中に食べ続けた
大量のササミの恨みで
鶏が化けて出たという説有力に)
●オトナの神楽坂。(3/7)
大人のウォーカー編集長玉置さんとスタッフのかた、
ツツジュンさん、サカキさんとの会食@神楽坂二葉。
ばらちらしで有名な寿司割烹。
さすが、オ、オトナ! ひとりちぢこまるわたくし。
ていうか編集長が太いので私の席の狭いこと(笑)。
九州出身者2名、もと九州ウォーカー編集長1名、
三代前は九州1名、
なかでもサカキさんは食文化についてはプロ、
つまり私だけが東海地方出身のぼんやりさん。
そんなメンバーの話題は九州の食談義。
むむむ、東海地方、食文化、大負け?
いや、勝ち負けじゃないか。でも、
食文化が素材だけではなく調理にあるとするならば、
やっぱり静岡は素材の地だなあと思うに至る。
そして名料理人は出にくい土地柄を知っているだけに
まことに残念なりよ。
好きだけど。
湯布院の亀の井別荘、すごいらしい。
本気で行きたくなってきた‥‥。
「カワイイものほどおいしい」という名言が飛び出す。
いのちを食べるというのはそういうことだから、と。
かわいくなれよ、と育てた仔羊や仔牛は、
それはそれはおいしいのだそうです。なるほどなあ。
人といっしょか。‥‥あれ?
(編集長とはプログレ趣味が合って
その後メール三往復。
息子さんの名前は「カン」だそうです、
ってわかる人いるかな?)
●心の春の、緑のパスタ。(3/9)
上はきのう、下はきょうの朝めし。
同じじゃん、と思うとちがうのです。
どちらもペペロンチーノベースだけど
きのうは空豆入り(ふくろごといただきます)。
きょうはアンチョビ入り。
共通して入ってる具は、
アスパラガスと、スナップえんどう。
これに、チキンの胸肉ソテー(皮なし)をそえて。
なぜ朝からパスタかというと、
米を切らしちゃったからという理由。
「米がないならパスタを食べればいいじゃないの」
です。さすがにケーキは食べません。
ぜんぜん関係ないようだけど
朝おきてメールチェックをしたら、
大貫妙子さんからメールが入っていて、
ぎゃあ、たいへんビビり‥‥じゃない、うれしい。
ちょっとした用件の末尾に
「春はもうすぐ。
心の春ももうすぐか?!!」と。
わぁ、心の春!
こちら、いまだ、寒風吹きすさんでおりますよ。
ぴゅうぴゅう、くるくるですよ。
そんな私に大貫さん、
「惚れることができる相手がいる!
ということが、重要!」とのこと。
惚れる気持ちも起こさせないような
人の世では、まるでツンドラ平原だと。
そうだな、ツンドラじゃないほうがいいや。
ま、ともかく、せめて春のパスタ。
心に春が来ますように‥‥。
さて、その、大貫さんの、
ニューアルバム発売記念の、
トークライブの進行役やります。
公開インタビューという感じかなあ。
もうひとりのゲストは大橋歩さんらしい!
あはは‥‥大役すぎ。でもせいいっぱいやりますよ。
大貫さん×大橋さんの組み合わせ、かなり、
めずらしいことではないかと思います。
4月10日銀座山野楽器です。
くわしくはこちらをどうぞー。
●眠いー。(3/10)
舞城王太郎『みんな元気』を読みつつ読了できず爆睡。
文体の妙ちきりんさは心地よいけど進まないー。
えーっと、三姉妹の名前なんだっけ? 忘却の彼方。
朝、牛肉サラダと、納豆スパゲティをがつがつ食って出社。
あー、原稿が途中になってて気になる。
長いのを、書きかけのまま、昨日、帰っちゃって。
眠かったんで。
しかしきょうはポカスカジャンの取材あんだよなー。
ていうかすげー眠くね? 春眠てこれ? もうダウン遅?
なんでiPod、シャフルしたらいきなり
中島みゆきをかけるかなー。やめてよ。(なぜか入ってる)
と、ぶつぶつ心でつぶやきながら
いつものように国立競技場→麻布十番乗り換え。
エスカレータが改修中で、地獄の様相。
うっかり乗ったらどこかとんでもない暗闇に
連れていかれそうな迫力で口をあけてた。
床板一枚で地獄とはこのことか。
閉所恐怖症ぎみなんでね。
いっそ落ちるか? それもいいぞ?
落ちちゃうぞー。なんてね。
ぶつぶつ。
事務所でスガノが「サンボマスター」を貸してくれた。
さっそくiTunes。ていうか原稿原稿。
といいつつ眠い。
ポカスカジャンは元気でした。
●時計仕掛けのオレンジ椅子。(3/10)
椅子なのか?!
ウチには置けないなー。
●朝からがしがし。めずらしく甘いもの。(3/11)
3時ちかくに寝たんだけど
けさは6時に起きて納豆スパゲティと豆腐ハンバーグ。
11時に恵比寿で打合せだから、
その前に事務所に行って資料用意して、
渋谷のハンズかLoFtでサンプル買って、
‥‥ということを考えて、いつもより早起き・早出。
パソコンつけたら、
寝る前の鈴木さん(兄)からメールが入ってた。
眠たさは、同じくらいであろう。
それにしてもいろんな暮らしがあるなあ。
ほんとは、うらやましい。
しかしそういうことは言ってられない。
きょうは金曜日。やることいっぱいあるぞ。
週末は仕事したくないぞ。
ややや、けっこうくたびれてるぞ?
7時すぎに家を出てがしがし歩く。
地下鉄、バス、徒歩、すべて使ってどかどか回る。
こういうときタクシーを使っちゃうと、
心が「だめ」になりそうなのでね。なんとなくね。
千駄ケ谷→白金高輪→渋谷、そこで10時前。
LoFtが開くのにまだすこしあるのでスタバ。
ちなみにスタバはプリペイドカード派です。
スイカみたいに、チャージすんの。かんたんでいいよー。
なんか食べるかな。こういうときって(疲れてるし)、
「あ、あ、甘いものが足らん!」と思うものですね。
シナモンロールを食べてしまいました。でけえ。
だいたいが間食しないし甘いものは控えてるんだけど
やっぱ、うまいなあ。ほんとにうまいのかな。
まずくてもうまい気がする。うまいんだなきっと。
「うまい」ということにしよう。
スクランブル交差点を見下ろしながらむしゃむしゃ‥‥
かーっ、甘ーっ! しみるーっ! 頭が回転しはじめた。
そうして恵比寿でのアッキィ(秋山具義)との打合せ、
滞りなく終わって帰社。
これから原稿の続き。
来週、ちょっとめずらしい物販をするのですよ。その準備。
超・抽選販売になると思う‥‥
そういえば昨晩、うれしいしらせがあったっけ。
来週、念願の、あの先生に、会えることに。
双子でかした。
それをたのしみに、乗りきることにしようっと。
な、な、おれよ、がんばりなさい。
●象徴的な一日、なのか。(3/12)
日付が変わって最初にきたメールはボスのダメ出し(泣)。
誕生日というのはこの1年を象徴する日になるはずなので
ああ、そういう1年かと、深夜零時すぎ、
さっさと、この先1年を覚悟。
そう決めるといっそ気分がいい。
でもま、前向きに、原稿を書き直そう。
「原稿のできた日」になればいいわけだからね。
きのう40枚(に換算される量)書いた原稿、
やっぱ長すぎたみたい。ていうか長いに決まってる。
それなりに面白いはずなんだけど、
小説やエッセイでは、ないからねー。
ということで書き直す。
でも限界まで眠くなったのでちょっと寝て、
起きてまず床屋(予約してあったんです)。
いつもよりうんと短くしてください、
でも坊主じゃない程度に。ああ、こんな感じ。
(結果、すげえ寒かったけどね)
家に戻ってパスタ(アンチョビとムール貝)で朝食、
すぐに出社。休日出勤です。ひとりぽっち。
でもなんでか、かえって気分がいいぞ。
iTunesがお友達さ。
はたして夕方までかかり、
編集もしなおして、ページつくりなおして、
なんとかできあがり、いちおうOKが出ました。
ほっ‥‥。
ちなみに30とか40の「節目の誕生日」は
その先10年を象徴する日になるそうですよ。
来年の誕生日は40だから、ぜったいに会社休んで、
どこか遠い国でひっそりと、
おいしいものとおいしい酒を準備して、
なにもなかったかのように過ごそう。
‥‥って、そういう放浪の10年になっても困るか。
やっぱ仕事してるんだろうな。
あ、そうだ、10コルソコモ・
コム デ ギャルソン行かなくちゃ。
なぜならジーンズを取り置きしているからです。
私はJUNYA WATANABE MANの大ファンなので、
それはもう宗教的なまでに好きなので、
なぜそんなに好きなのか意味が解らない!
というくらい好きなので、
毎シーズン、1本は、デニム、買うのですが、
今期が、めちゃくちゃ細いときてる。
まあとりあえず穿かせてください。
入らないかも。入るかな? は‥‥入らないことはない。
ふだんなら「小さい」と諦めるサイズ。
ウエストは余裕があるんだけど、
腿まわりが、僕はめちゃくちゃ鍛えてるものだから、
ぱっつんぱっつんなんだよねえ。
でも、履き心地はきついけど、見た目はおかしくない。
ていうか、すげえかっこいい(ジーンズが)。
これ、僕のためにデザインしたでしょ?
僕の好みばっちりわかってやってるでしょ?
想定モデル、僕でしょ?
(の割に、なぜ腿がきついのだ)
‥‥と妄想にふけりたくなるくらい、すばらしい。
だから「買います」と言ってしまう。
もちろん買いますとも。
でも、あーっ、すげえ高い! どびっくり!
ちょっと太ったら入んないのに!
いいやカード切っちゃえ!
それから山崎店長と、1時間カウンターで喋る。
1時間もしゃべるっていうのはどうかと思うけど、
楽しく喋れるんだから、いいではないですか。
閉店間際だし。
「ほぼ日」とコム デ ギャルソンの思想について語る。
いくらでも喋れそう‥‥。
すごく面白い話を聞かせてもらった気がするけど、
書いちゃいけなさそうなので割愛。
さらにそこで衝撃の事実を知る。
「渡辺淳弥さんて、どういう人なんですか」
と、聞いてみたのです。すると、ちょっと考えて、
「ざっくり言うと、武井さんです」
えええええええええっっっっっっ!
「そっくりです」ではなく「武井さんです」
って言い方は、すごい。
会ったことがない人のことを、
自分そのものだと言われるのは生涯2度目で、
1度目はついこないだのこと。
そしてその男は、ほんとうにぼくに似ていて、
まだ二度しか会ってないのにすでに双子だ。
なのに、こんな短期間に、二人目が?!
じゃあ、三つ子?(年がちがいすぎますがね)
大混乱。もちろん、嬉しいわけだけど、
それだと、ぼくがこのデザインを好きな理由が
すべて説明ついちゃうじゃないですか。
がーん。ま、いいや。これからもよろしくお願いします。
さて誕生日のディナーはどうしようか、
と、実は準備していたのでした。
じつはお祝いごとが苦手なので、
だけど淋しいのも困るので、
ロマンチシズムのかけらもない相手と
豚肉を食う約束をしていたのでした。
そいつは、年に1、2度しか顔を見ないんだけど、
年下の友人で、 僕の100倍くらい頭がいい。
そして、ものすごく仕事をしている。
「頭のよさ」と「仕事っぷり」では
ぼくの同世代(ざっくり言うとですけど)の友人のなかで
トップだと思う! 尊敬してますよ。
だってちょっとこちらの情報を提供すると
「あ、それって、こういうことでしょ?
だったら、こういうふうにすべきじゃないの?」
と、じつに的確に説教‥‥じゃない、
アドバイスをしてくれる。
貴重なやつなのです。占い師みたいです。
自分のことがクリアになるので、
たまに話すと、すごくいい。
しかしそういう頭のよい男の例にならって
自分のことは、悩んでるみたいだっだけど。
モテてモテて困ると、
ふざけたことぬかしてやがったけど。
で、場所は、もちろん豚といえばローブリュー!
さあ今日は大食いするから遠慮しないぞ。
テタンジェ・ブリュット・レゼルブ1本くださーい。
あと、のど肉と皮のテリーヌ、
アンディーブとゴルゴンゾーラのサラダ、
ホワイトアスパラの温製、
すね肉のコンフィ、
それからやんばる豚のグリエ、
デザートはフロマージュブランにダブルエスプレッソ!
たはー、食ったなあ。
やっぱこの店好きだ。
ものすごく相性がいい。
ちなみに、肉を食いにいったんだけど、
もちろん肉はどれも最高にうまかったんだけど、
(いちいち「がーっ、うめえ!」と叫んでた)
いちばん印象的だったのはホワイトアスパラ。
さっくりしてて、たっぷりしてて、
ものすごくいい香りでした。ソースもすばらしくて。
あのソースはオランダ風っていうんだっけ?
ともかく、春の味、でした。
ま、そんなかんじの1日でした。
たはは、今日という日がこれからの1年を象徴するならば、
仕事して買って食べて飲んで悩む、
そういう1年ですねきっと!!
望むところさ。
●GQとBrutus(3/13朝)
洋雑誌がどこより安いタワレコで
毎月かならず買っている「GQ」USA版。
先週買って、ぱらぱらと見続けております。
ちなみに日本版が出ることになったとき
編集長がもとBrutusの辣腕編集長・斎藤和弘さんだと聞き
一も二もなく定期購読したんだけど‥‥ありゃーっ。
いまや表紙はほりえもん。
こんなのうちのポストに投函しないで。
そして必ず掲載されてる「そういう感じ」の
ベンチャー成功系人物たちの感じの悪さ。
たっぷり金をかけたファッション誌のはずが
半端なワナビー雑誌になり、
ほんとうに斎藤さんがやってるの?!
と疑っちゃうくらいなんだけど。
USA版GQにも、そういうビジネス系の記事はあるけど、
国の「母体」の大きさが違うから、
出てくる人物の奥の深さがとんでもない。許せる。
ものがたりとして面白がれる。
でも日本でそれやってもさあ、
半端な成功事例ばっかりで、かえって貧相が際立って。
お金持ちなんだろうけど、底が見えるぎりぎり感が切ない。
お育ちはよろしいんだろうけど、口開いてますよ、って感じ。
あら口が悪いわあたくしったら。ひがみかしらね。おほほ。
それはさておきUSA版はおもしろい。
今月はラッセル・クロウの超ロングインタビュー。
あまりに長いのでちゃんと読めてないんだけど、
2001年にアルカイダの誘拐計画の
標的になっていた、と、さらっと告白。
この記事は話題になり、
ロイターまでそのことを配信するほどの衝撃。
ちなみに「ビューティフル・マインド」の
撮影のころで、撮影中はずっと
FBIの警護を受けていたんだって。
あのときのラッセル・クロウの鬼気迫る演技は
そういう背景があったのか‥‥?!
ただでさえ、巧いのに。奥深いことだなあ。
職業的に、インタビュー記事のまとかたに落鱗。
マネしよう、と思った。
インタビューをMDで音だけとってもだめな方法。
ビデオで見直さないと書けない文章。
ぜひマネしよう。
ところでさすがのラッセル・クロウは
おしげもなくあの笑顔をさらしている。
これで稼いでるうえ、やっちゃってるんだもんな。
片面どーん、片面どーん、見開きどどーん。
ははーん、この、
目尻が下がり広角が上がる笑顔がポイントだな、
しかし参考にはならないな。
南伸坊さんの笑顔みたいになっちゃうもんな。
ファッション特集。
春のはじめと秋のはじめは、GQが分厚くなる。
なぜかというと、ファッションブランドの広告が
圧倒的に増えるから!
ちょうど届いたBrutusのファッション特集と見比べると、
(↑ジョン・ガリアーノの特集、よくやった!)
いまやファッションブランドの広告って
世界共通のものを使ってるんですね。
日本向けに作り直すわけじゃないみたい。
でもGQのほうが、日本にないブランドの広告があるし
サブリミナル(死語?)な表現としての
ファッションにおける性の匂いが
はっきり見えるのがおもしろい。
同じ号のなかで広告を見比べると、ブランドの力の差、歴然。
ミウッチャのグッチは「こく」というものがあって
ドルチェ&ガッバーナと渡り合ってる。
ディオールのオム(エディ・スリマン)、
モノクロ。もう自信たっぷり。
強烈なファンがついていることへの自信にあふれてる。
ちなみにモデルは本号で最長髪ではないだろうか。
ヘルムート・ラングはブルース・ウエーバーが撮ってて、
少年のような半裸の黒人の男の子が
四畳半くらいあるシャツ(口紅の汚れつき)を羽織って、
スタジオの脚立の上でまどろんでいるという、
もっとも暗号な広告。
ブルース・ウエーバーと組むことで
すべてを表現している、
という、意味、なんだろう‥‥なあ?
たしかにその写真はいままでのブルース・ウエーバーとは
ちがいました。
あ、ブルース・ウエーバーは、
記事のほうでも、ベネチオ・デル・トロと
ジョン・C・ライリーの顏写真とってます。
そっちはばっちりブルース風味でした。
記事もいいですよ。本号はイラスト・ルポがあって
なんとJEAN-PHILIPPE DELHOMMEに
メンズのパリ・コレをレポートさせている!
取り上げられているブランドは
ルイ・ヴィトン、ディオール・オム、
ドリス・ヴァン・ノッテン、ジョン・ガリアーノ、
そしてジュンヤワタナベ!
つまりはこの5ブランドが来期のメンズで
そうとう注目をあびたってことだよね。
イラストルポだけどちゃんと価格もでてる。
あちゃーっ、欧米でのコム デ ギャルソンの価格って
日本の二倍近いんですね。
来日した映画俳優やミュージシャンが
青山店で狂ったように買ってるのをたまに見るけど
あれ「安い! むちゃくちゃ安い!」
と思って買ってるんだな。
日本に生まれてよかった。
そんな雑感の日曜の朝。
ひとっ風呂浴びてから、
ランチと、散歩に、行ってきます。
●で、散歩。(3/13夜)
あれ? 晴れてると思ったのに風花?
おニューのダウンベストがシャツ生地で寒いので
(寒いダウンベストってどうよ? That's fashion?)
ジャウンジャケットに着替えて、改めて出発。
風花かと思ったら吹雪のような舞い方。
でもまあ、さらさらだからいいか、と
千駄ケ谷までとととととと、と歩いてランチ。
生牡蛎とパスタとサラダとチキンとワイン。
また飲んでる‥‥。
デニムはおニュー。
やっぱりきつい‥‥腿が。
そしてこんなローライズ穿いたことないんで、
尻が、尻が、寒い!
腰というよりこれはもうまるで
尻が出ているようだ。
オーバーシャツだから大丈夫なんだけど、
パリス・ヒルトンってこんな気分?
座るともうハンケツですよ。夏は気をつけなくちゃ‥‥
うしろにいる人の気分を害するであろう。
たくさんついているポケットは、なんとポーター製。
でも「バッグとしては使うなよ」とタグがついてた。
That's fashion?
原宿を通って青山、またあの店あたりをうろうろ。
青山本店、レディスが「バレエ」がテーマらしく
チュチュを着た50代の女性店員がどっさりいて、
魔女とチュチュ。まるでホラー‥‥すげえ。
でも「お客さんたちがすごく楽しそう」なのが
印象的だったなあ。女性はバレエ衣裳好き?
たしかにかわいいもんね。憧れだろうね。
そこから新宿へ地下鉄で出て、HMVとタワレコ、
伊勢丹で食材まとめ買いして戻りました。
ワインのせいか、疲れがどーっと出たので
あつい風呂につかって、
ちょっと寝よう‥‥と横になって
目が覚めたらこんな時間(深夜1時)じゃないですか。
なにやってるんだろう。
けっきょく1日1食だったよ。