「家が売りに出されたので、
お泊まりいただけなくなりました。
私たちにも不可抗力でして‥‥」
と、Airbnbから連絡(平謝りモード)が。
今月末の部屋の予約をしたのは半年前。
そのメールが来たのは出発2週間前を切っていた。
なんたることだ。
もちろん全額返済、あるいは
かわりにホテルを提案します、というのだけれど、
そもそも「都心に近い、けれども静かないい環境」の
「すばらしいキッチン」で探した家。
さらにいくつかのぼくらの条件(部屋がいくつだとか、
バスルームがいくつだとか、広さだとか、
マルシェにどれくらい近いだとか)もクリアしていた家。
いい年した友人同士での旅行で男女混成チーム、
何度か旅を一緒にしてきてできあがった
「家探しのかくあるべき環境・条件」というのがある。
まあ、一緒に時間を過ごすのが楽しいのだから、
雑魚寝でもいいさ!
‥‥と、言ってもいいけれど、
うーん、やっぱり50代にはきついかもしれないな。
アパートホテルは簡易キッチン。
部屋数も足りない。バスルームも2つはほしい。
つまりそれでは満足がいくはずもなく、
慌てて探しなおしてみたものの、
クリスマスシーズンで真夏のメルボルンは
その時期バカンスの真っ最中!
いまさら、望む条件の宿などありゃしません。
Airbnbじゃないサイトも探したり(HomeAwayとか)、
半分タスマニアに行くなど旅程変更のアイデアも出て、
あまりに見つからないので
もうアパートホテルで妥協するか? と、
そこまで検討したものの、思い切れず、
唸ったまま1日が経ってしまった。
そもそもそれぞれ忙しくなかなか時間がとれない。
会って話せばもうちょっと進むんだけど。
ところが昨晩。
きのうまで丸坊主だったAirbnbの宿リストに、
よさそうな家がけっこう出てくるではありませんか。
検索条件は同じなのに!(なぜだろう?)
そしてほどよい1軒を見つけ、現在予約交渉中。
決まるといいんだけどなあ。
ちなみに家主によるキャンセルは、
借り主に多大な迷惑がかかるからダメ、
というのがAirbnbの大前提なんだけど、
それでもキャンセルになっちゃった場合、
家主は次回の受取金から
ペナルティ料金を差し引かれ、
解約後1年間は、スーパーホストのステータスを
獲得できないなど、
「営業に差し支えますよ」というのがペナルティ。
こんな目に遭った借り主には、
トクなこと(クーポンをもらえるとかさ)は、ない。
もちろんその条件で契約をしているので
いまさらゴネる気もないですが、
ありえなくはない話とはいえ、
「おいおい」という印象が残ったな、Airbnb。
これが「よくある話」なんだとしたら今後注意しないと。
でもどうやって注意するんだ?
そういえばパリでは民泊について新規制が敷かれ、
営業するには市に登録が必要になった。
これは前向きな改正なのでウエルカム。
日本はなかなか進まないなあ。グレーのままなのかしらん。
マナーの問題もあって、
集合住宅だと周囲のひとびとの反対も多いみたいだしね。
そういえば近くでAirbnbに貸し出している部屋のある
マンションのゴミ置き場に、
買い替えて捨てていったらしいトランクが
いつまでも雨ざらしになっていたり、
たまに夜、嬌声が聞こえてきたりするのは、
確かに不愉快だけれども。
でもさ、一宿一飯の恩義じゃないけど、
「見知らぬ旅のおかた」を家に泊めるというのは、
なんていうんだろう、ノブレス・オブリージュとまでは
言わないけどさ、文化としてあったはずなんだよな。