パレルモに泊まってはじめての朝。
5時半頃目が覚める。
iPhoneを抱いて寝てた。
おそくまで見てたからなあ。
さて、腹が減った。
パスタにするかな。
たぶんイタリア人は朝からパスタなんか
食べないのだと思うが(朝食は甘いパン)、
ぼくは食べたい。
この宿はオーナーのダリオさんが
朝ご飯をつくってくれることで有名らしいのだが、
ごめん、じぶんでつくるよ。
ちなみにぼくの朝パスタは
「ぞうすい」や「チャーハン」の感覚で、
ありあわせの材料で適当につくります。
(夜パスタはちゃんとやりますよ。)
パンチェッタ、にんにく、トウガラシ、
きのう食べたチコリ的な野菜とズッキーニの残り。
パスタはRUMMOのリングイネを使う。
おいしいんですこのメーカー。
結果、見た目は何だけど、
ひじょうに上手にできてよかった。
ああおなかいっぱい、と思っていたら、
オーナーのダリオがやってきて、
「9時過ぎに朝食を出そうと思うんだけれど」と。
えーっと、やっぱり出したいんですね。
ならばいただきましょう。ダブル朝食いただきましょう。
はたしてそれはパンというより甘いお菓子。
カンノーリやカッサータをはじめとしたシチリア菓子だ。
頭をゴン! とぶん殴られたようなパンチの効いた甘さ!
ひじょうにリュスティックである。
洗練というのは伝統には不要なのですねえ。
なるほどねー。こりゃ目が覚めるね。
これは昼食分までのカロリーを摂取しちゃったなあ、
ということで、きょうはたくさん歩くことにする。
この日は12月24日、クリスマスイブで、
翌日のクリスマスはすべてのお店が休業になるわけだから、
最低2日分の食材は買っておかねばならない。
まず近くにあるという市場へ。
市場というか通りが市場的になっていて、
道の両脇にずらり、青果、鮮魚、
精肉、チーズ、スパイス、パン、
いろんなものが売られているのです。
ほかの街の市場とちがい、観光の要素ゼロ。本気。
でもみんな人懐っこいので、アイコンタクトでなんとか通じる。
カリフラワー、アスパラガス・ソバージュ、
フェンネルの根、アーティーチョーク、
花ズッキーニ、オレンジ、いちご、チェリー、
豚肉、生ハム、まぐろ、いかなどを購入。
いっぱい買いすぎたのでアパートから二往復しました。
天気はよく、あたたかく、
ぼくの格好は麻のシャツに綿の薄手のセーター、
マフラーとニットキャップ。
コートは要らないです。
続いてチーズ屋さんに行く。
オーナーのダリオさんに教わった店で、
歩いて15分ほど。
写真を撮りわすれましたが、
ペコリーノ、モッツァレラ、
あと何種類かシチリアのチーズ、
それからサラミやハムの切り落としも。
で、一回戻る。
さらに、カルフールに出かけてパスタなどを追加。
帰路、ワインショップに寄り、
シチリアのワインを5本ほど。
これで2日は持つでしょう。
歩いたうえ、昼を抜いたので腹が減ったので
はやめの夕飯をつくることにする。
まず花ズッキーニをフリットにして、
これを生ハムとともに。
うむ、傑作。
衣は卵白を泡立て、塩をちょっと加えて、
卵黄に冷水、小麦粉をまぜて角がたつ程度にしております。
そしてイカを解体してソテーに。
内臓は使わなかった。
うまい。上出来。
そして豚肉をひとくちカツに。
塩コショウ→小麦粉→全卵→パン粉、を
ひとつのボウルでやっちゃったので、かなりアバウト。
なんだかちぢこまっちゃったけど、これもおいしかった。
ローマの郷土料理ってこんな感じだったなあ、
というような印象のものができました。
そして例の「マレのアレ」。
カリフラワーがグリーンなので印象がちがうけど
(あと焦げも軽めですが)おいしくできた。
丸茹でしてからオリーブオイルと塩をすりこんで
オーブンで焼くのです。
というかんじでディナー。
つくっては食べ、というのが、いい感じでした。
ワインは白1本をあけたのち、赤を半分くらい。
同行者たちが「ねむいー」と脱落していくので、
ぼくは考え事をしながらひとり酒。
いろんなことを考えた。
なにを考えたかは内緒。