11時くらいに寝ちゃったので5時起床。
シャワーを浴びてパジャマやきのうの服を洗濯機につっこみ
日本から持ってきたネパールのお茶を飲みながら
ブログを書いた(きのうのぶんです)。
朝食をつくる。
たまねぎ、じゃがいも、トマトを
くるみ油でじっくり焼いて、塩こしょう。
きのうのバゲット(包んでおいたので乾燥してない)と
バスクのパテ(ドッグフードみたい)と残り物のハム、
つけあわせはラディッシュ。
オレンジジュース(ビオです)、お茶の残りと、
きのうスーパーで買ってきた安コーヒー。
いやはやうまいねえ。なんでもおいしいねえ。
コーヒーは日本で飲むよりおいしい、
というと言いすぎかもしれないが、
こんなふうにスーパーで売ってる安コーヒーを
コーヒーメーカーでぽこぽこ淹れたコーヒーがおいしいという、
そのレベルの差が、なんだかくやしいくらいだ。
そしてデザートに、ダノンのギリシアヨーグルト1コと、
ネクタリンを半分。
ああ満腹。朝食はやっぱり
こういうコンチネンタルスタイルが好きなんだよなあ。
クロワッサンにカフェオレっていうのは、
どうも一日がはじまる気がしなくって。
このあたりが自分の頑なな部分、
旅人なのをいいことに押し通すわがままなんだろう。
さて! 今日まずなにをするかというと、
トランクを買いに行くのである。
もう持ってるでしょ! はい母さんごめんなさい。
もちろんトランクは持ってきました。
でもすでに来るときにぱんぱんで土産を入れる余地がないんです。
最初から2コ持ちで来たかったけど、
欲しいブツは東京で買うと高くって、
しかも品揃えは圧倒的にこっちのほうがいいんです。
日本に入ってないタイプもあるし!
で、小雨ふるなか、ボンマルシェ百貨店へ。
サン・シュルピス駅から歩く。
途中の書店のウインドウで気になる本があったけど
開店前でチェックできず。
そしてヘンなケンタウロス像がいた。
85年作だから、最近のものなんですね。
‥‥ええと、まあ、こういうのもアリ。
さてボンマルシェ百貨店。
まずは別館の食料品館である
La Grande Epicerie de Parisへ。
きょうは目的がちがうから買いませんよ!
と自分を戒めつつ、改装が終わったばかりのフロアを歩く。
おさえきれない興奮を「どう、どう」といさめつつ歩く。
こんな食料品フロア、誰か東京にもつくって! という感じだ。
「市場」の雰囲気を残しながら、高級感たっぷり。
どっちも好きなだけにまいっちゃう。
ちなみにここで食料品を買うと、
紀ノ国屋青山店くらいの価格になっちゃいます。
だめ、だめ。
ぐるっと回ってまた来ることをひそかに誓いつつ、
本館のトランク売り場を目指す。
すぐ見つかる。そしてやっぱりすごく品揃えが豊富!
当初考えていたのはいま持っているアルミニウム製の
小型版のものだったんだけど、
素材違いで(ポリカーボネート製)、
柱のような直方体のトランクをみつけちゃった。
形状的には古民具の「長持」(ながもち)。
これ、スポーツ用品を入れる用らしく、
ヘルメットでも入るように設計されているのだという。
容量は98リットルとでかい。
しかしそのかたちから、あまり巨大に見えない‥‥気がする。
値段は予定していたものより低めで、たいへんよろしい。
そしてなにより、これ、日本で見たことがない。
即決。
レジではじつにあっさりシールをぺたんと貼っただけで
現物ゴロゴロ「はいどうぞ!」だった。
このへんがフランス的でいい。別にいらないもんね、包装。
さて帰るか‥‥と思ったが、待てよ。
トランクがあるということは、
ここで今、重いものを買っても大丈夫ってこと?
ふふふ。だったらさ、本ですよ本。
ありましたありました。大型料理本。
そう、ボンマルシェ百貨店の家庭用品コーナーには
料理書がならんでいるのです。
平積みのところ、前回(9月)はワインの本が多かったが、
今回は肉ものが多いみたい。
そんなに大きなコーナーでもないので、
網羅系ではなくセレクト系ということでしょう。
(でもそんなにアクは強くない。)
ということで肉の本、肉の本、肉の本、きのこの本、
それからビストロの本を買う。
狙っていた豚肉の本である
Christian Etchebest氏の『LE COCHON』はなかった。
アマゾンフランスでも品切れなので
滞在中に探したいところだ。
ほくほくとトランクに本を詰めて地下鉄で移動し
(階段と石畳はちょっと面倒だったけど)部屋に戻る。
そして近所のスーパーG20に
とうめんの食材やペーパー類を買いに行った。
昼食はスパゲッティ。くるみ油でにんにくと胡椒を炒め、
トマトとハムを入れてソースに。
ラディッシュは生で、葉っぱを敷いて、赤い部分はトッピング。
なんだかちょっとファンシーな気がする。味と量は男っぽいが。
満腹になったところで、三たび出かけることに。
ルーブルに隣接している
『装飾美術館/モード・テキスタイル博物館』
(Musee des Arts Decoratifs / Musee de la Mode et du Textile)にする。
ここ好きなんです。
家具、広告、デザイン、ファッション、アクセサリー、
そういうものがどかーんとたっぷり並んでいるミュージアム。
肝心のモードの部分が、
来たるドリス・ヴァン・ノッテン展のために
クローズ(準備中)してたのが残念だけど、
『Typorama』という、Philippe Apeloigの企画展がすごくよかった。
そして常設展に、すごくアヴァンギャルドなかたちで
企画展が侵食しているのもよかった!
パリは博物館が生きているんだよなあ。
「死蔵」ってことがないんだよなあ。
その足でLE BHV MARAISへ。
このデパートも、最初は東急ハンズみたいな
DIY系で魅力を感じていたんだけれど、
それも残しつつ全館が楽しくファッショナブルに、
横目の効く棚づくりになってきていて、
つまりはぶらぶら歩いているのがとても楽しい。
「工夫次第で安くたのしく」みたいな感じの品揃えだけど、
ものによってはボンマルシェにもあるようなブランドもあり
(たとえばSTAUBやLE CREUSETなんかはどっちにもある)、
けっこう安くなってたりするから欲しいものがあったら比べるといい。
そうだ、ここで買うものがあった。
針と糸!
持ってきたシャツのボタンが、とれてしまったのだ。
しかしフランス語で針と糸ってなんて言うの。
つまりはSAWING KITが欲しいんだけど、そういうのあるの?
館内案内表示では見つけられず、
まあ家庭用品のデパートでしかもDIY系だから
ないはずがない! と探しまくる。
途中でやったらドアノブばかりあるコーナーがあったりして
(ほんとに半端じゃないドアノブの量なのだ)
感心しながら探す。
あった。そういう感じのコーナーが。
しかし、わからない。KITのありかがわからない。
そもそも、SAWING KITってあるの?
困ってたら店員さんが声をかけてくれた。
やさしいなあ。
聞いたらSAWING KIT的なセットものはなくって、
針や糸や鋏を個別に買うんだそうだ。
でもよかった!
最初やたらと太い針を勧められたけど、
そんなので縫ったら穴が空きそうなので、
もうちょっと細いのくださいなどとやりとりして、
針と白い糸を買うことになりました。
しっかしこの百貨店の難点はレジだ。
そもそも混雑している店なのに集合レジ。
店員さんはいっぱいいるんだけど、
レジ係はそんなに多くない。
並んで並んで並んでやっと会計。
そして別のフロアへ。
ここにも書店があって、けっこう網羅系‥‥
ということは、と探したら、あったあった!
Christian Etchebest氏の『LE COCHON』が。
そしてHugo Desnoyer氏のレシピ本も2冊発見。
‥‥重い。が、買うしかないだろう。
だって見つけてしまったのだから!
しかし、またもやあのレジ問題が。
各フロア長蛇の列。
おじいさんに横入りされたりしながら、
まあどうぞどうぞという感じで待ち、
やっと会計。重い。ふう。
そのまま北へ行けばアパートだったのだが
なんとなくリヴォリ通りを東へ行きサンポール駅まで出る。
そしてちょっと北上してフラン・ブルジョワ通りから
ランビュトー通りを西へ戻る。
つまりマレをぶらぶら散歩‥‥なのだが、
こぬか雨は降ってるし荷物は重いしで、
やめりゃあよかった。
でもランビュトー通りのPAIN DE SUCREで
バゲットとパンドミーを買えたのはよかった。
荷物を部屋に置き、四たび外へ。
野菜と肉を買わねば。
しかし雨がだんだん大粒になってきたので、
近場になにかないかといつもと反対に出てみたら、
ビオ専門店があった。
野菜はここにしよう。
肉屋は発見できなかったので、すこしだけ、
スーパーのG20で買うことに。
量り売りで買わないのはちょっと厭なんだけど仕方ない。
ここではおばあさんに横入りされる。
にこにこしながら
「あなたの前に、わたし、いたのよ」
というようなことを言われる。
いや、あなたはわたしの後ろにいて、
だんなさんが入り口付近から呼んだから、
ぼくのうしろに荷物を置いたまま行って
いま戻ってきただけじゃないですか。
‥‥というような説明はまったくできないし、
英語も通じない人みたいだからめんどうになり、
どうぞどうぞと順番をゆずる。
きょうはどうも高齢者に横入りされる日みたいだ。
意地悪されてるわけじゃないニュアンスだから平気だけど。
ああくたびれた。
そして昼を食べ過ぎたらしく
20時をすぎた今も腹が減らない。
今日は夕飯抜くかな。