お酒の席で男4人、職業はカメラマン、建築家、
木工デザイナー、そしてぼく(編集)で
コーヒーのおいしい淹れ方について話していたんだけれど、
みんなそれぞれそれなりに一家言あるようすに
聞いていた女性たち(みなさん貫録あり)が
ブーイング、というよりあきれ顔。
お湯の温度は何度だとか、
ペーパードリップは100円玉くらいの大きさで落とすとか
豆はケニアがいいとか
そういうことは話しているだけで楽しいので
べつに結論は要らない。
当然それぞれ好みも主張もあるし
べつに人の意見を参考にして変更しようというわけでもないので
もちろん話はまとまらない。
しかしそれが女性にしてみると
「じゃあ、結局なにがいいわけ?」となるわけだ。
しかしそんなこと聞かれても困る。
だって結論が出たらつまんないんだもの。
そして男子の
「それは常識でしょう」とか
「いやべつに、ふつうです」
なんて発言(その言い方ね)は、もう、たいへんなことに。
逆鱗に触れるようだ。
「だからなんなのよっ?!」
「いいじゃない、それなりにおいしけりゃ!」
というような感じになる。
ぼくにしても、タンパーが高いんだよねー、
プロ用のエスプレッソマシンは百万円単位でさー
(本気で買おうとしているわけじゃなく、
高いクルマを語るようなもんです)、
なんて話していると
「武井さんて乙女の部分があるから
そんなこと興味ないと思ってたのに、
急に機械好きの男子になっちゃうんだもの!
もう、わけわかんない!」
とか言われたりして。ふふふ。
結局木工デザイナーさんが豆を手でひいて
ていねいにていねいにドリップしてくれたコーヒーは
とてもおいしくて女性たちも喜んでおられたが
彼女たちにしてみるとつまり
「四の五の言わずさっさと淹れてくれればいいのよ」
ということみたいだ。
そういえば「コーヒーの淹れ方にうるさい女子」には
ぼくは会ったことないやあ。
ところでこれは新しいなべ用の杓子。
うれしいなー。