近所のスーパーで買ってきた安ワインがやったら美味い。
viña pomal crianza 2009っていう、
ビルバオの南、haro, la riojaっていうところで
つくられている、Tempranillo種100%の赤ワイン、
ということまではわかったけど、絶対覚えられないー。
ていうかこれでボトルが数百円ってどういうこと?
◆
市場やスーパーで買ってきた生ハムを
安いうまいと食べていたのだが
きょう、はじめて夕飯を自炊せずに
セランテス Iという
マリスケリア(魚介が中心のレストラン)に行き
魚ばっかりでもなんだろうと
おつまみにハモン・イベリコを頼んだら、
これがうまいのなんの。
名人が鉋で削ったみたいなふわふわの薄い生ハムは
熟成した脂と肉からは木の実のような香りがして
ふわっとしているのに噛めば噛むほど旨味が出て、
絶句したり絶叫したり。
口の中に生ハムの霧が広がるようじゃないか。
ああ、東京でうまいうまいと食べていたのはいったい何だったのだ。
もうこれから「オサシミダイスキ」という外国人がいても
「ほんとうにうまいの食べたことないくせに。けけけ」なんて
思うことはやめます!
ちなみに市場で買う切り落としの生ハムも
スーパーで売ってるパックのも、じつにおいしいんだけど、
さらにレベル倍、のすさまじさでした。
刺身も包丁使いで味、かわるもんなあ。
あと、レストランはちゃんとした値段。
ハモンイベリコ、海老の炭火焼き、シーバスのグリル、
チャコリ(地元のあっさりした白ワイン)2杯で、
自炊1週間分の食材費を軽くオーバーする請求が。
ぼよーん(目の玉が飛び出た音)。
さて時間を巻き戻して、今朝は暗いうちに出かけて
市場の中を探検。
早く着きすぎたので近所でカフェコンレチェ。
こないだは肉に驚いたけどきょうは魚にびっくり。
(こないだはまだ魚河岸があいてなかったらしく、
魚のブースは閉まってたのです。)
タコもイカもあんこうも食べるんだなあ。
カニも海老も貝もうまそうだ。
そして働く女性たちがみんなうつくしい!
というような写真をどうぞ。
まだ暗い中を散歩。
だんだん夜が明けてきてとても美しい。
そんな写真をどうぞ。
さてミュージアム。
10時に開くので、うろうろしながら待つ。
まずは海洋博物館。
ところがこれが学習施設みたいな感じで、
ぼくにはそんなに楽しめるものではなかった。
リスボンでは大興奮だったのだけれど
大航海時代のものがたっぷりあるあちらと
小さな村からはじまって鉄鋼業の港となったビルバオでは
ちょっと訳がちがうよね。
そしてビルバオ美術館。
Antonio Lópezの企画展はとてもよかった!
ところが常設展が、もったいないなあという感じ。
バスク作家篇と、近代美術篇があって、
それなりにボリュームがあるし、
バスク篇はぼくらには無名、
近代美術篇は有名な作家のものが並ぶんだけど、
どちらにせよ最後に残るのは「なんだかよくわからない」という印象。
グッゲンハイムの「こう見せる!」というキュレーション、
つまり乱暴なまでの「注目のさせ方」が‥‥。
ただ、並んでいるだけで、
「つながり」みたいにことはいっさいの説明がなく、
なぜこれが並んでいるのかが不可解なままなのです。
ほんともったいない!
‥‥なーんて、生意気な口をたたいちゃったりして。
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こちらは1月6日までクリスマス。
(11月中頃からクリスマスムードになるらしいけど、
正式なクリスマス期間は12月25日からだそうです。)
そしてその最終日である1月6日は祝日で
「Día de los Reyes Magos」(東方の三博士の日)、
こどもたちがプレゼントをもらうのはこの日。
前日の1月5日は靴下をぶらさげて眠るそうだ。
そんなわけなので、この日は一日町ははなやいだムード。
ひとびともなんとなく上気している感じでした。
デパートではおもちゃを買うパパやママがレジに列。
ブランジュリーやスーパーには
巨大なドーナツ型の「王様のケーキ(ROSCON DE REYES)」を
手にする人多数。
オレンジフラワーウオーターを使ったパンのようなケーキだそうで、
なかには小さな人形とソラマメがひとつずつ入っていて
切り分けた中に人形が入っていたら1年がラッキーになるしるし、
ソラマメが入っていたらケーキ代の支払いを担当するということらしいです。
フランスのガレ・ド・ロワ(Gallette des Rois)の
原形なんじゃないかしら。
さすがにでかくて買っても食べないので
カスタードのタルトとメレンゲを買い、
自炊の昼食のあとのおやつにしました。
ちなみに昼食はきのことピメントのスパゲッティ。