温石。

とんでもなく美味しい、と噂に聞いていた松本の「温石」。
噂以上、どころか、とんでもない店でした。
 
店主は38歳ボクサー顔の田所タケシ氏。
奥様で、画家でもある田所真理子さんと
ふたりで切り盛りしているお店。
古民家を自分たちで改築した、６名までの完全予約制の店。


 
ほとんど予備知識がないまま行ったんでますます驚いたんだけど、
いずれの皿も、ありえないくらいの手間がかかっており、
しかも、抜群にうまい。

・小蕪のとろりとした冷たいムース
・野蕗と糯米のあんかけ
・あいなめの造り
・鮎のすりながし
・鱸のカラスミグリル
・白馬豚のロースト
・新玉葱と海老しんじょのフライ
・バジルのシャーベット
・こしあぶらとアサリの炊き込みご飯
・蓬のブラマンジェ
 
なにこれ！　どれもこれも、超うまいんですけど！！！
‥‥独創的なのに、これ見よがしなところは皆無。
いずれも味がくっきりしているのに、
ある意味淡泊で、でも印象はとても深い。
なんだ、こりゃー！
上は60代、下は20代までの６人で
食べる瞬間だけ何度も黙りこくりながら、
楽しく食べた３時間半。
ごはんが出てきたときは
「もう、一年で言えば、11月だよね‥‥」と泣きたくなり、
最後、大晦日（デザート）を迎えたあとは
「最初からもう一回！」と言いたくなりました。
（腹は、いっぱいなんだけどね。）


 
こんなに美味しかったらいつも満席でしょう、
と思ったら、こういうお店には
地元の人はあまり来ないそうで、
それなりにたいへんなようでした。
松本に来たらぜひ！
って、なかなか来ないよねえ。
そこの大食い、こんど誘うからな。

松本はそれなりにひんやりするので
こないだ買ったシーアイランドコットンの
カーディガン大活躍です。
それにしてももう
来春夏のコレクションなんだなぁ。
まだことしの夏ものを売っているというのに！