銀座のDUNHILLTHEBARBERで髪を切ってもらい
爪もみがいてもらって、頭のマッサージもおねがいし、
すっかり腑抜けになって会計していたら友人から電話。
ほんとに偶然近くにいるという。
ぼくは4時半に青山にいないといけないんだが
まだ3時間ばかりあるから昼飯でも食うかということに。
アップルストアで待っていたらやってきて
「なんて妙な格好をしているんだ」と言われる。
そうかい? ブルックス・ブラザーズのボタンダウンシャツに
ニューバランス×ジュンヤワタナベのスニーカーのどこが?
と思ったら、そこじゃなくて、
千鳥格子の帽子に千鳥格子のジャケットに
千鳥格子のショートパンツ、
という組み合わせのことを言われたのだった。
ま、ちょっとね。
でもいいんだよきょうはコンサートに行くんだから
それ用のオシャレなんだよ。
京橋方向へぶらぶら歩き、「深町」でてんぷら。
天丼を食べようとしていたんだけど土日はランチもコースのみ、
というので、いちばんスタンダードな感じのをおねがいする。
うみゃーい。うまいうまい。うほうほ。
天丼の3倍したけど、こりゃうまい。
友人によると、山の上ホテル出身の天ぷら屋は
兄弟子の「近藤」のほうがさらにおすすめだと言う。
ふむ、こんど行ってみよう。
でも「深町」の平日のランチのかき揚げ天丼も
すばらしいらしいので、こっちも今度また来よう。
青山で同行者たちと合流して渋谷から東横線でみなとみらいへ。
そして「音楽堂」へ。
そう矢野顕子さんの音楽堂ツアーの最終日。
現地で美雨ちゃんたちと合流。総勢6人に。
美雨ちゃんどこまでキレイになるんですかね。
そしていつもコロコロ笑っていてほんとうにかわいい。
開演。
ここのところ久しく、ちゃんと音楽に包まれるということがなかったので、
矢野さんの声、ピアノに、それもここ音楽堂で浸れる、
ということだけでもう信じられない嬉しさ。
きょうはなんだかすべてうまくいった!
という感じの矢野さん。
声も腕も心もぜんぶ元気なかんじ。
「へびの鳴く夜」最高によかったです。
「さあ冒険だ」の自由さ(途中で歌詞に猫が登場し、喋る!)、
あと久しぶりの「中央線」も、ものすごいことになってた。
そしてラストの「いい日旅立ち」は、もはやアートの域。
途中で「いい日」が「うひひ」になってた。
ほかの日には奥田民生さんがゲストだったりして
話題になってた「音楽堂」ツアーだけど、
きょうのゲストは──忌野清志郎。
「じゃあ歌ってもらいましょう」と言って
(無粋な解説だけど、もちろん矢野さんがひとりですよ)
始まった「恩赦」。
しみる。
そしてアンサーソングのように「きよしちゃん」。
いろいろチャレンジングな曲がすべて大成功だったので
「ひとつだけ」のような名曲がさらりと薄味に見えるくらいだった。
終わって楽屋へ。
うちのボスが「きょうはあっこちゃん自身が
とてもうまく調律できた感じだね」と言うと
「そう? でも、あっち(ピアノ)のほうが
最後のほう、へたっちゃって。
途中で調律してもらうわけにもいかないしねー」と。
ピアノのほうが先にへたったんですか!
ますます凄いというか恐ろしい。
そしてコンテンツ「音楽堂ができるまで。」を
とてもとても褒め、感謝してくださった矢野さん。
ああ‥‥生きててよかった。泣ける。
しかも記念写真まで撮っていただいちゃいました。
それなりに長く仕事させてもらってるけど
いっしょに写真撮ってくださいとおねがいしたのは、
じつは初めてなんでした。