・ぐずぐずと風邪引きだったんだけど
風邪が治ったあとも「歯性上顎道炎」が残りました。
副鼻腔炎なんだけど、歯に原因があるものですね。
これ、高校のとき親知らずを抜いて、
どうもそれが下手だったらしく、
上顎になにかが入り、炎症を起こす原因になったようで、
20年くらい、慢性的に、ときどきなるんです。
年に1、2回くらいのものなので
根治をするのを先延ばしにしてたんだけど
同僚がいい耳鼻科を紹介してくれて
根気よく抗生物質を飲む治療をはじめました。
・その医者にかかる前の日は仲間との飲み会で
焼酎をさんざん飲んだもんだから、
また炎症がひどくなっちゃって、
お医者さんに怒られました。
お医者さんがオッケーくれるまでは禁酒です。
しかしふだん飲まないくせに
飲むなと言われると「ちぇっ」と思うなあ。
それにしても「吉成」の刺し身はうまい。
大間のマグロの脳天。
・そして医者にかかりはじめた日の夜は
新宿の舟町の「四月一日(わたぬき)」で
ジム仲間の社長I氏のご相伴に与る。
ゴリちゃんを介しての知りあいです。
「四月一日」、うわさには聞いていたけど
とてもおいしいお店でした。
あのあたり(荒木町界隈)は、独特に大人っぽくて、
なかなか足を運ばないんですが、
ごくたまにこうして行くと、
ちょっといいもんだなあと思う。
ぼくには、これまでも、これからもたぶんない世界なんだけど。
ところでゴリちゃん、ぼくもようやく、思い出話を、
泣かずにできるようになりました。
・横浜そごうの「三沢厚彦展」。
日曜日で終りだというので土曜の朝、かけこむ。
すいてました。堪能。
巨大動物彫刻はもちろん、
ぼくはこの人のドローイングが大好きで。
美術館だから売ってないけれど
「ああ、あああああ」と
ため息がでちゃうようなものがあって。
あああああ!
‥‥それはそれとして、おみやげに腕時計を。
「ねっ転がる小熊」の、彫刻写真が、盤面に。
かわいい。
三沢さんのグッズだということもあるけど、
ぼくはどうも、腕時計というものが
とても好きみたいです。
アクセサリーとして、というより、
いつでも持ち歩ける、たいせつなもの、という感じの
バランスがいいのかな。
ただ、ベルトがちょっと安っぽかったので、
「さくらやウォッチ館」でベルトだけ買う。
ワニ革にしました。
・同じ日、午後から浅草へ。
平成中村座の「法界坊」。
土曜の、二階席の最前列の、
花道の真上の席が、当たったんですよ。
おーもーしーろーかーったー!
いつも勘三郎さんはそうだけれど
「たのしんでってください」の気持ちが
ほんとうにたっぷり盛り込んである。
そして、ぼくら(のようないい加減な客)にも、やさしい。
破戒僧(というか破滅僧)が主人公の、
怪奇で、にぎやかな話。
たっぷり、たのしみました。
クライマックスの、串田演出の豪華さ痛快さって、
もうお家芸と言えそう。これでもか! って。
・芝居がおわり、ずっと行きたいと思っていた「おりべ」へ。
老夫婦がふたりがやっている、
伊賀牛のすき焼き屋。昭和41年創業。ぼくと同い年だ。
おじいちゃんとおばあちゃん、
始めた頃は、若夫婦だったんだなあ。
なんでも、以前は西のほうで、
義太夫をなさっていたと聞く。
なにがどうなって、ここでお店をなさっているんだろう。
こんど聞いてみたいです。
関西風のすき焼きと、水炊き(しゃぶしゃぶのこと)、
メニューはふたつだけで、
「ふた間」しかない、つまり「ふた組」しか入れない、
ほんとうに小規模なお店です。
伊賀牛のおいしさというのは体験したことがあるんですけど、
ここも、しっかりおいしかった!
「見るからにすごい肉」というわけではない。
でも、おいしい肉。
おじいちゃんがつきっきりでつくってくれるのが、
また、いい味で。
同行したのが同僚のY氏で、この人がまた、
浅草のすき焼き屋でおじいちゃんにつくってもらうという
このシチュエーションに、演劇的なまでにぴったりな中年で、
そういう意味でもよかったです。
ペーソス!
・雨もあがったので浅草から上野まで腹ごなしに歩き、JRで戻る。
悪くない土曜でした。