ふたりのことは結婚する前から知っていて、
というのもぼくが小1とか小2とかくらいかな、のとき、
東京の叔母さんが仕切る旅行というのに参加したら
のちに叔父になることになる人がいっしょにいたんでした。
その人は距離感は大人のままに
コドモと対等のつきあいをしてくれる人で、
そんなふうに扱ってくれる大人って知らなかったもんだから
ぼくはほんとうにうれしくて。
のちに叔母と結婚したとき
さらにうれしいと思ったものでした。
うちはわりと喧嘩が絶えないというか
亭主関白めいたところのある家だったので
叔母さんちのともだちっぽい夫婦というのが新鮮で。
月日は流れ流れ、やがて赤ちゃんができて、
それがいっちょまえになっていくのを
見ることになるわけですが
釣りバカ日誌の浜ちゃんにそっくりな叔父さんは
数年前に大企業を定年であっさり辞め
好きなことをしながらのんびりしておりました。
さて今日のこと。
叔父と叔母の家は西麻布で、
もう40年以上住んでる部屋なんだけど、
管理会社からうちの母に連絡があり
なにか事故があったらしいので
麻布消防署が風呂場の窓を壊して入りますと言っていると。
なんのことだかわからないけど緊急事態なのは間違いない。
部屋に誰がいるのかもわからないけど、
最悪の事態は家族全員がなんらかの事故に遭ったということで、
ともかくかけつけることに。
幸いきょうはぼくの予定が少なく、
職場から叔父叔母の家はタクシーで5分。
着いたとき六本木通りには消防車と救急車が並んでました。
救急車にかけよると、叔父が一人のときに部屋で倒れ、
鍵をあけられない状態ながら救急車を呼んだとのこと。
ありゃ。
車内で応急処置を受けている叔父、
意識はたしかだというので声をかけると
「よう、わるいな」と、いつもの調子。
「だいじょうぶだからさ」って、
だいじょうぶじゃないだろう。
「いそがしいんだろ」
や、きょうはヒマだよー。
部屋にあがって、壊した窓の確認とか署名とか、
不在中の叔母へのメモを残すだとか、
ばたばたと、言われるままに作業をして
もいちど救急車へ。
わりとちかくの救急病院に行けることになり、同乗。
はじめて救急車に乗りました。
着いてすぐ応急処置、入院手続き、家族への連絡、
とうめん必要なものの購入、
検査の承諾書、などなど、けっこうこまかく
手続きってあるもんなんですね。
ほどなく従妹に連絡がついて、かけつけてもらい、
お医者様の「最悪の場合はこうです」という
そこまで言わんでもいいだろうという説明を聞き
(あそこまで説明しなくちゃいけない時代なんですね。
聞いてるだけでめげてくる説明)
従妹にバトンタッチして帰社。
つまりは高血圧に由来する脳の血栓でした。
ふう。
夜になって、叔母から連絡。
じつにどっしりと、
だいじょうぶよ、ありがとう、と。
一生連れ添うって決めてるんだから
このくらいのことは想定内よ、
わたしは大丈夫だから安心して、
というような感じ。
その声や明るさに、ぼくも救われました。
むかしっから大好きな叔母なんですけど
ますます好きになりました。
叔父さん、なにしろ意識がしっかりしててよかったです。
しっかりリハビリするんだよー。
いやはや、健康第一だ、ほんとに。
ちなみに叔父と僕は、誕生日が同じです。
* * *
さてさて脂肪肝ゆえにプチダイエットを始めたんだけど
夜は予定していた新人歓迎会でイタリアン。
前菜2、パスタ2、メイン1、デザート1、
スプマンテにワインにコーヒー。満腹。
やばーい。