3日、遅めに起床。
きのうの残りを使って、ハムたっぷりのペペロンチーノ、
とんそく(そのまま)、自家製漬物サラダ。
ごちそうさまでした。
ぼんやりしてたら昼を過ぎる。
そうだ、木曜日はマルシェが立つ日だった。
東京で使う用に、ゲランドの塩を買っておくんだった、と、
あわてて外へ。目の前のマルシェで塩をたくさん買う。
あと、なんとなく、ネクタリンと桃。
ひとやすみして、出かけることに。
あたらしくできた「ケ・ブランリー」という博物館に
行ってみたいと思っていたのでした。
最寄り駅を調べると、ポンデラルマ駅。
これは地下鉄ではなくて、RERという国鉄の駅。
オーステルリッツ駅から乗り換えて行く。
行き先、番線、時間をさんざん調べて乗った電車が、
逆方向‥‥なんか、とんでもない郊外の風景につれていかれる。
でもまあこういうのも面白いです。
ふたつ先の駅で降りて引き返し、無事到着。
しかしながら入場券を買うのに長蛇の列。
30分待ってようやく入る。
ここは、民族学博物館。
どこから持ってきたのやら、な、各地の文明の遺産が、
どっちゃりと、しかも、わかりやすく、ていねいに、
展示されている。
さすが戦勝国‥‥なんて言っちゃいけないか。
大航海時代のフランスの足跡をたどった展示が
とても面白かった。
エッフェル塔を背にしてセーヌを渡り、
こんどは市立近代美術館。
ここの常設展示はすごい。
ピカソ以後、の、ヨーロッパの近現代美術を
ひととおり概観できて、
しかもその作品の質が、高い。
日本だと、地方の美術館が
何億も出して1点ようやく買いました、
というようなものが、どっさり並んでいる。
パリ市の底力。
レオナール・フジタ(藤田嗣治)が
とんでもないくらい、よくって、びっくり。
いままで誤解してたかもしれません。
こんどは地下鉄で、フランクリン・D・ルーズベルト駅乗り換えで
パレ・ロワイヤル駅で降りて、装飾博物館へ。
木曜は遅くまでやっているのです。
ここは、家具とファッションの博物館。
ファッションは、ちょうどラクロワをやっていて、
オートクチュールの作品がこれでもかと見られた。
プレタポルテは、彼にとっては、
しょせん工業生産品なのかも‥‥と思うくらい、
オートクチュールが芸術的。
家具のほうは、こりゃまた膨大な部屋が回廊になってて、
ひとつひとつにテーマがあるので、
見ても見てもおわらない。
中世の貴族の装飾過多ぶりはクレイジーで、
その前の僧侶たちの暮らしがあんがいぜいたくで、
(富と権力が集まってる感じ)
アール・ヌーヴォー以後は、いっそ庶民的に思える。
企画展の「TOYS」というのがかなり面白かったです。
あと、フランスのアニメーションの歴史展示。
ディズニーとは違う、サヴィニャックが動き出す感じというか、
独特の、つたない、けど味わいぶかいアニメーションを
たくさん上映してました。
あれぜんぶDVDでほしいなあ。
(売ってなくて残念。)
夜。もういちど、ROBERT ET LOUISEへ。
満席というので悲しい顔をしていたら
「もう帰るからきみたち座りなさい」というお客さんや、
「日本のともだちが来たのよ、入れてあげてちょうだい」
というマダムのことばに、
しかめっつらの店主が折れてくれて、
カウンターで食べられることに。
りえこさん、小野さん、ぼくの3人で、
黒ブーダンにソーセージ、そして1.2キロの
直火焼きステーキ。そして赤ワイン。
食った。満足。肌ぴかぴかですわ。
「こんどは予約を入れて、テーブルで食べてね」
と、マダム。はい、ぜひまた来ます。
できればことしじゅうに。