4/30はムーンライダーズの30周年記念ライブ@日比谷野音でした。
ぼくが緊張してもしょうがないのですが
前日はなんかドキドキして眠れなくなっちゃった。
20周年のときにも、同じく野音でライブがあったのですが、
チケットを購入していたにもかかわらず、
東欧(旧東ドイツ、チェコ、スロバキア、ポーランド、
ブルガリア、ルーマニア)と
オーストリアを回る取材旅行が入ってしまって、
泣く泣く断念したんだった。
出発前日に最愛の祖母が亡くなったんだけど
スケジュール的には絶対に通夜も葬式も出れない。
ばーちゃんも許してくれるはずだと成田からウィーンへ、
そして1ヶ月におよぶその取材旅行の体験は
ぼくにとって(個人的に)かけがえのないものになりました。
じつに思い出深い日々だったんでした。
その旅行がきっかけのひとつとなって、
ぼくはそのとき勤めていた会社を辞めることを決め、
いったんフリーになり、ワハハ本舗を経て、
いまのボスのところに来たのだんだよなあ。
そのへんの経緯は、もう、コメディのよう。
自分の力とかそういうものではない。
突風のようなものが吹いたんだよなあ。
それに飛び乗って、その結果、いまを旅している僕がいる。
そんな個人的な思いを乗せての、ライブだす。
さて、当日。
ステージは撮らないけど楽屋は撮るという
楽屋カメラマン(?)として潜入させてもらい、
メンバーが入る前からぱしゃぱしゃ。
着替えも見て、メイクも見て、
リハを見て、客入れから本番、客だしまで全部見て、
会場での乾杯に出て、別会場での打ち上げに出て、
という、「ぜんぶ見ました」。
リハ前、衣裳を整理している慶一さんが、
もちろん忙しそうにはしているものの、
極度に緊張したりとか、ぴりぴりしたりとか、
そういうふうには見えないので不思議に思い、
「こういうのって、緊張するもの? それとも、
いっそ、もう、開き直ってる感じ?」
と訊くと「ふつうだよ」だと言う。
「‥‥どう見える?」
「ふつうに見える‥‥」
これが年季というものか。
ちなみにムーンライダーズの楽屋というのは
ぼくが見た限り、いつも「ふつう」です。
それが年季というものだ。
一方で、ゲストによっては、
ひとかたならぬ思いもあったりする。
リハを待っているポカスカジャンののんちんに、
ステージ脇のドアのところで
「‥‥不思議だよねえ、ぜんぶ、あの日から、
始まっているんだよねえ‥‥」
と話していたら泣きそうになってあわわわわ。
お互い思うところが多すぎたんだな。
でも本番は、楽しくて楽しくて、あっという間の3時間。
パンフレットの販売にも列ができていたし、
エンディングでは新曲が(録音されたものが)流され、
その両方にかかわった身としては、誇らしい思いです。
なお、自分へのおみやげは、完成したパンフレットと、
バックステージ・パスでした。
たくさん撮った写真はすべて本人たちにわたしました。
いつか日の目を見ることがあるかなあ?