新宿といってもちょいと繁華街からは外れたところにある
「CAMPAGNOLA」というイタリアンを初訪問。
ヤマネさんというオーナーシェフがひとりで切り盛りする店。
ほんとーに正真正銘、ひとりなんですよ。
注文を受けるのも、つくるのも、配膳も、かたづけも、
食器洗うのも、お会計も、ぜんぶひとり。
食材庫(ストックルーム)がカーテンの向こう、なだけで、
基本的な作業はすべて客から見えて、
オーナーシェフからも客の行動がすべて見えるつくり。
ほぼ完全なるオープンキッチン。
そうだな、リストランテではなく、
トラットリア‥‥か、オステリアという感じです。
コースかアラカルトか迷ったけれど、
選ぶたのしみを味わいたかったので、
前菜、パスタ、メイン、デザートの
アラカルトにしました。
すべてたいへんおいしかった。
「だし」というか「うまみ」を大事にしている料理でした。
たとえば前菜の盛り合わせには、
ドライトマトが出てくるんだけど、
これ、「これだけでワイン1本」あきます、
というくらいの、うまみの凝縮かげん。
ほかに「米茄子のモッツァレラ挟み焼き」。
あぢあぢはふふふふ。うまーっ。
パスタは、まずマグロのシチリア風(ミントをちょっと使う)の
ショートパスタ。たぶん手打ち。くにくにしてました。
それからウニとチェリートマトのスパゲティ。
これは乾めん。弾力のある勢いがいい茹で加減です。
このパスタがそれぞれすばらしかったこと!
どの料理も、この「うまみ」を暴力にはしないで、
「ね?」という感じでやわらかくまとめているあたり、
このヤマネさんという人のおだやかな性格が
とてもよく出ているなあ、
‥‥と思って食べていたら、メインに、
すごくガッツのある「男」な料理が出てきてびっくり。
「どだっ!!!!」という料理で、これがまたうまいの。
ちなみに、カジキマグロのシチリア風(トマトソース)と、
岩中豚のソテー、ルッコラぞえです。
(ちゃんとした名前は忘れたけど)
ありゃー。まいった。こういう強い味も出せるんですね。
「塩って、そのものが、うまいでしょう?」そんな感じ。
ルッコラも、たしかどこぞの栽培のもので、
「ぷきぷきっ」としてんの。ドレッシングもすばらしく好み。
酸味強めが好きなもので。
デザート(プリンとアイスクリーム)も
エスプレッソもおいしくて、
(とくにエスプレッソはすごい。
ふかくやわらかく、カカオのような香りがした)
たいへん満足して店をあとにしました。
ほんとに辺鄙な場所ですけど、
機会があったらぜひ行ってみてください。みなさま。
コースは夜でも3500円からという安さです。
あ、ワインもすごいです。
シャンパンのほかに、
ハウスワイン(赤)をグラスでもらったんだけど、
これがすごいんだ。
好きな味、という以上に、
料理にばっちり合ってました。
ワインを評することばを、ぼくは持たないので
これ以上は書けないんだけど、「うまかった!」と。