あ、ここで買うんだ、
と、待ってた機会がやってくることがある。
このたび「アート作品」を初めて買いました。
それはまさしくそういう感じでした。
ともだちの夫婦に、現代美術を買うのが大好きなのがいて、
彼らから「武井も買ったらいいのに」と
よく勧めてもらうんだけど、
画商とかオークションとか
海外のサイトをこまかく調べるのが面倒だなあとか、
そういうふうに思ってるうちは
買うべきじゃないんだろうなと思っていた。
「これがほしい!」という一作ならまだしも
ほんとにほしい作品は
とても手に入らない金額だったりするし、
「この作家ならなんでも!」という買い方をするほど
気持ちが入らなくて。
もちろん投機には興味がないし、
でも「これぞ」と思って、手に入る範囲のものに出会ったら
きっとそれが機会というものなんだろうな、と思っていた。
結婚するときってこんな感じなのかしらん?
家を買うときってこんな感じなのかしらん?
どうですか諸先輩がた。
「ほぼ日」で美術作家のポー・ワングさんと
仕事をするようになってから数年がたつ。
とても素敵な作品をつくる人で──といっても、
ぼくはこのかたと直接お会いしたことはない。
彼(‥‥だと思う)のアシスタントをつとめている
美術作家の牡丹靖佳さんとヒロ吉さんを介して
やりとりをしている。
そのポー・ワングさんがこの夏青山で個展をひらき、
そのオープニングにお邪魔したとき
「どおおおおおおお!」と、
「これはおれが買うのだ。ほかの人に買わせてはいけない」
と思ってしまった。
あまりに素敵だったので
ほんとはそこにあったものを全部
買いたいくらいだったんだけど
そりゃいくらなんでもむりだ。
さんざん考えて、
「これとこれとこれとこれとこれください」と
計算しながらちいさな作品を5点買ったのでした。
それが届いて、さあこれからどこに飾ろうか考え中。
玄関にまとめて、かなー。