布団屋の娘いわく、寝具やパジャマはほんとうに大切。
眠っているあいだに「よくないもの」を吸い取ってくれる、
汗だけじゃなくて。
というとなんだかオカルトの話みたいだけど、
そうじゃないとは言えないような気がする。
まあ、なんとなくわかるような気がしますよね。
眠っている間にはいろんなものが出るのだ。
朝が来て、ひと仕事終えたパジャマや枕カバー、
できればシーツやふとんカバーなど、
肌にふれたものは毎日取り換えるほうがいいのだそうだ。
とはいうもののなかなかそうもいかない。
いかないんだが、せめて、
ぼくはパジャマと、枕カバーがわりのタオルだけは
毎日洗濯するようにしております。
さて、かけ布団。
夏の間はタオルケットを使っていた。
自社製品でもある自慢のタオルケットである。
このところ、ちょっと涼しくなってきたので、
タオルケットに別のタオルケット(これはサンプル)を重ね、
さらに涼しくなったのでヘルシンキで買ってきた
綿のうすいキルト(マリメッコの生地のパッチワーク)を
重ねてかけていた。
しかしながら3枚がけというのはなにかと都合がわるい。
寝返りを打つたびによれちゃってばらばらになっちゃうし、
温かいか? と言われるとそうでもない。ほどほど。
それに綿を3枚かけるとやっぱり重い。
さっさと冬用の羽毛布団を出せばいいものだが、
これがですね、カヴァーの中で破れちゃって、
羽毛がふわふわ出てきちゃうのだった。
打ち直しに出そうと思っていたまま、
夏はなかなかそういう気分になれず、
クローゼットに丸めてしまったまま、
うかうかしているうちに秋が来た。
ちなみに冬に羽毛布団を使うようになって四半世紀。
その間に代替え二代だから、長持ちと言えるんじゃないか。
さてどうしたもんかと、まずはネットで調べると、
データ上は上質な羽毛布団が
「80%オフ!」みたいなめちゃくちゃな価格で
入手できる時代であることがわかる。
ちなみに打ち直しもほぼ同価格である。
同じ金額で買い替え可能なわけだ。
しかしながら、破れた羽毛布団を捨てるのも忍びない。
わりといいものだからねえ。
そのままネット購入も打ち直しも渋りつつ、
また温かくなったりして、いっこうに動かない自分。
これはいかんと、休日にコンランショップに出かけた。
前に枕をここで買い、それが非常によくって、
たしか羽毛布団も「意外と安いんだな」と思った記憶があるのだ。
布団って、安さだけなら、
家電量販店みたいなところでも売ってるんだけど、
やっぱりほら、ブランド的にもコンランのほうがうれしい。
で、あったあった。
夏用シングル21000円、冬用シングル37800円。
安い。
コンランショップにしては異常とも言える価格設定。
でもこの店で質の低いものを置くのも考えにくい。
訊いてみたら、中は東欧産ホワイトグースダウンで
夏掛け90%、冬用93%(じゅうぶんです)、
嵩は夏掛け0.4kg、冬用1.4kg。
じつにきちんとしたスペックである。
この布団、日本でつくっているのだが、
自社製品であり、中間業者が入らないぶん、
この価格で提供できるのだそうだ。
ランク表示はないが
(日本の羽毛布団にはエクセルとかロイヤルとかプレミアムとか
羽毛布団にはランクがあるが、
どうやら世界共通ではないらしい。
外国では羽毛布団の温かさをあらわす単位に
togという単位を使っていたり、
7 BLANKET、つまり毛布7枚ぶん、みたいな表示もある。
ということをeBayで知る。
手間さえ厭わなければ、国内での通販よりも
かなり安くいいものが手に入りますが、
ちょっと、賭けですね)
実物をみるかぎり、かなりあたたかそうだ。
というか冬用はボリュームありすぎるくらいだ。
ふたたび尋ねてみると、
ショップの人は個人的に、冬も夏掛けを使っていると言う。
気密性の高い集合住宅なので、
それでじゅうぶんなのだそうだ。
そっか。
この部屋は3月末に越してきたので
本格的な冬は初めてなんだけど、
日当たりもいいし気密性も高いし
床暖房もあるので、寒くて困るということはないだろう。
ボリュームたっぷりの冬用は魅力的だけど、
暑くて剥いじゃったら意味がないしな、
ということで夏用を購入いたしました。
これでちょっと寒くなっても大丈夫だ。
足りないようだったら上に毛布かければいいや。
ちなみに眠グルメのわたくし、
首と肩周り用には(夏は、腹掛になる)
頂き物のエルメスのベビーブランケット、
綿の「アヴァロン」を使っております。
ほどよく重いこの小さなタオル毛布、
非常に気持ちがいいです。