月にいちど仕事ででかける先の窓から
ちいさな川と、並ぶ桜の木が見えるんだけど、
もうすっかり緑色になった葉で
向こう岸も隠れるほどだった。
妙な空き地はたぶん地域の管理する公園になって
幼稚園児らしいこどもたちが先生のつきそいのもと、かけっこしてた。
湿気の少ない風が吹いて木がざわざわと揺れる間から
五月にしては強すぎるくらいの日差しが部屋にも届く。
ああ夏が近づくんだろうなあと思うと、
2008年の夏の終りのことを思い出す。
いや、いつでも、たぶん欠かすことなく毎日、
そのことを思い出しているんだけれども、
夏が来ると、とりわけ
肉体感覚としてよみがえってくるものがあって、
泣きたいような、笑っちゃいたいような、
つまりはとてもせつない気持ちになる。
とんでもなく忘れっぽい自分を知っているので
神様おねがいだからこのことを忘れさせないでくださいと思う。
陳腐な表現しかできなくてごめんな。
でもほんとうにそう思う。
まあセンチメンタルついでに言いますが
こういうときは大貫妙子さんの名盤「NOTE」がいい。
とくに最初の3曲と、おわりの2曲。
ことしは墓参りに行きたいなあ。
そんときはキャンディーズの「夏が来た!」をiPodに入れてこう。
そんなことを考えつつ、ジムに行くのでした。