先週末は立ち上がり。
なにが立ち上がったのかというと洋服の秋冬物です。
まだ夏がはじまったばっかりだというのにもう秋冬物です。
さすがに立ち上がりなので厚手のコートや
ニットはまだないけど、
ごわっとした厚手の生地の、
ぼくの好きな素材感のジャケットやパンツが並ぶので
来たる秋に向けてお買い物です。
まずはタカシマヤのCOMME des GARCONS HOMME 2C。
今季のHOMMEは、テーマのひとつが「ミリタリー」。
「ひとつ」というのは、多分、だけど、
ここの服は強く一貫した(しすぎた、というか)テーマを
打ち出した服作りをしないはずだから。
それよりも「コム デ ギャルソンにおける、定番的な男の服」
という制約のなかで、
つまりは様式がやたらと多く、破壊や再構築をしづらい
男服というものにおけるスタンダードを
つくろうとしている‥‥んだと思う。
ぼくの勝手な見解ですけど。
そのなかでの、シーズンごとの、
ほんのりとした色合いというか、
一貫性というもののわかりやすい記号というか、
そういうものとして、テーマというものを
入れているんだろうなあと思う。
なのでいま並んでいるHOMMEは、
ミリタリーとは言っても、
「大枠としてのミリタリー」という感じです。
このムードはたぶん、立ち上がりがわりと強めで、
そのあとはだんだん薄れていく‥‥はず。
そうは言っても、です。
ここのミリタリーは、
いままでかなり本格的に軍服や作業服を研究してきた人
がつくっている(‥‥はず)だけあって、
エッセンスの取り入れかたが、見事。
ぼくの勝手に目指す「おしゃれ退役軍人」的なファッション。
うれしいです。
カーゴパンツ、パラシュートパンツ、
アーミージャケット、アーミーブルゾン、などなど、
カーキ色やモスグリーン、黒、茶の、
苔的・枯れ葉的・土的な色が並ぶ。白が差し色。きれいだ。
かたちもミリタリー「そのもの」ではなくて、
そのディテールやムードを取り入れつつ、
きちんとした「街服」(ぼくの造語です)になっている。
カーキの、ぶっといパラシュートパンツ
(といっても裾はストレート)に、
履いてったモスグリーンのVANS、
ボタンダウンのオックスフォードの白いシャツをあわせて、
上に2つ釦のモスグリーンの
アーミージャケットを着させてもらったら、
うわぁ、すごくいいなあ。
ウエストの絞ってある感じとか、
胸まわりのふくらんだ感じとか、いい。
ラックにかかっているときは
そんなにいいと思わなかったのに
着てみたら、とつぜん服が色っぽくなった。
ぼくが色っぽくなったわけじゃないのが悲しいけど、
やっぱり服って着ないとわからないんだなあ。
いくら想像しても違っちゃうもんなあ。
肌から遠いほど、その傾向が強いみたい。
立体になったとたんに生き物みたいになって
「相性」がでる。肌を合わせてみないとわからない、
というところも、服って色っぽいものですね。
逆説的に下着とかTシャツ、ベーシックなニットなんかの
うんと肌に近いものは、わりと、着ないで買っても
大丈夫なんですけどね。
さらにアーミーブルゾン、というか、シャツ。
これはモスグリーンのジップアップ。
ジッパーのスタート位置が、ちょっと半端な位置で、
そのため裾がちょっと「ひらひら」する。かわいい。
ふだんならぜったい買わない色なんだけど、
「ためしに着てみようかなー」なんて着てみたら運の尽き。
ものすごくかわいい‥‥。
サイズSS? ホント?
製品染めなのでちょっとサイズにばらつきがあったみたい。
ちなみにSやMも着てみたところ
もちろん「おかしくない」んだけど、
SSの「丈の短い感じ」がとってもよかった。
試着は、上と下のサイズ、必ず着てみるべしですね。
ということで、ジャケット、パンツ、シャツお買い上げ。
むふふふふふ。
続いて10 CORSO COMO。初日、ものすごーい混雑。
こちらはJUNYA WATANABE COMME des GARCONS MAN。
「デザイナーの作りたいものを作る」のがこのブランド。
今季は「バイカーズ」で、ライダーズジャケットを
つくってみたかったのでしょう。
VANSONとのコラボ商品。真っ黒で革で鋲、なので、
「どう考えてもぼくに似合うものはない!」(僕)
「どんなに考えてもおすすめするものはありません!」(店)
とまで言われていたんだけど(お互い遠慮がないですね)、
見ておかなくちゃね! ということで行く。
で。VANSONのレザーのライダーズジャケット、
着ると、かなりの本格仕様で、
バイクに乗るための服でした。
このジャケットに関して言うと、街服にはならないと思うな。
いっそそのことが痛快。
ちゃんと街服にもなるタイプの、
革ではないものもたくさんあって、
それにしてもとにかく黒・黒・黒。
ものすごくかっこいい。かっこいいけど、
ぼくは呼ばれてなーい。
そんななか、タイトめな黒ボーダーの
ボートネックのロンTを見つける。
ボートネックということはもとは海服だけど、
こういう「強いテーマとは別」のところでつくるものに
僕の着るものがあると思ってました! よかった!
しかし、今季、ぜんぶサイズがタイトみたいでデブには不安。
おそるおそる、Mを試着してみる。
着れる。が、かなりタイト。
でも、「デブが見栄張って」という感じではない。ほっ。
しかし着たら脱ぎづらいほどタイトなので、
ワンサイズ大きいほうがいいかなあと、
Lも着させてもらう。
こっちはすんなり着れる。着れるけど、
着た感じは、さっきのMのほうがよくない?
ということでMにしました。
暑いうちは着れないやあ。
それから、帽子。
コルソコモ限定ということで
デニムのハットが4種類出ていたのです。
黒リボン付きの、いわゆるハット。
頭の部分が「長」「中」「短」(いわゆる月亭可朝ぽいの)
そして「チロル」の4種類。ちがってたらすみません。
ぜんぶかぶってみる。
似合うのは圧倒的に月亭可朝‥‥。
あ、あんなにツバの部分がまっすぐじゃなくて
くるっと反り返ってるやつですけどね。
ということで、ロンTと帽子を買いました。
あれ? セールで帽子(Stephen Jones)買ってなかったっけ。
いいんだ、いくつあっても。セールのは白×金ラインだしー。
ふう。
もう完全に予算オーバーなのでここで打ち止め。
じつは、余裕があったら欲しいなあと思うものは
まだあったんですけれど‥‥それは、
eYeの、THE NORTH FACEものを再構築した
黒のトレンチコート。
それからHOMMEの、革のボストンバッグ。
どっちも、すごくかわいかったなあ。
ほんとかわいかったなあ。ああ。ぶつぶつ。