なんだかあっという間に時間がすぎていくなあ。
mixiには書いてたんですが
こちらに載せられなくってごめんなさい。
2月から、3月にいたる感じは、こんなでした。
40歳になっちゃいました! わはははは。
タクシーでよく通る裏道にあるとんかつ屋へ。
いい名前でしょう! 豚組。
もし幼稚園でそういう組になったら
かなりいやだとは思うけど、
大人なので大丈夫です。
ぶたぐみさん、おへんじは? ブーッ!
さてここのとんかつ。
定番という「岐阜けんとん豚」の超厚ロースを、
塩でいただきました。
ぼくの東京ベストとんかつは「かつ漫」ですが、
あちゃー、これは、比べられないものが出てしまった。
ちがうジャンルかも。
イタリアンとフレンチみたいに違うかも。
肉はやわらかく、ジューシーで、
脂はさらりとしていてまったくしつこくない。
衣も薄手、気にならない。
たっぷり食べたのに(ごはん三杯!)、
「おお、あっさりしてたなあ」という印象。
これはすごいことですよね。たぶん。
かつ漫の「どっしり」とは違う満足感。
あと、店がきれい。サービス丁寧。
そういうところも「かつ漫」の対極かもね。
あ、いや、「かつ漫」も清潔だし、
下町ならではのテキパキとした感じ、好きです。
「で、ジャンル違いとしても、どっち?」
と訊かれたら、「かつ漫」に軍配があがるかな。
ということで「東京ベストとんかつ2位」に
させていただきます。って生意気な言い方!
●青山劇場にて。
夜会、なるものへ。
いやあ、おそろしいものを見ました。
構成演出作詞作曲、そして主演が本人。
出ずっぱり。
一幕は「ちょっと困ったことになったな」と思いましたが
二幕のすばらしいこと!
ものすごい声量、ものすごい体力。
演技がうまいとは言えないけれど、
伝えたいものがあり、
伝える技術(歌)を持っていて、
そのメッセージが明確。
最後の最後まで徹底してそれを伝えようとする。
舞台美術もたいへんよくできていた。
で、しかも、36公演ですと‥‥。すごい。
面白かったです。
●拳闘試合の日。
土曜は仕事→ジム→ボクシング観戦、
で、青山→渋谷→後楽園。
DYNAMIC GLOVEという、日本スーパーバンタム級の
タイトルマッチで、チャンピオンの福原力也さんを応援に。
写真家Sさんが彼の写真を撮っていて、
その関係で招待いただいたのでした。
ボクシングは初観戦。
そもそも積極的にスポーツ観戦をしないんだけど、
総合格闘技は、高阪剛くんの試合を生で見て、
(あ、2/26も行くんだった)
こりゃあ、たいへんなことだと思っていたけど、
ボクシングってさらに原点というか、
ストイックというか、
‥‥顔の殴り合いでどっちか倒れるまで、
っていう、きわめてシンプルなスポーツわけです。
スポーツ‥‥なんだよね? よくわからなくなる。
「死闘」だった時代もあったんだよね?
いったいなぜあんたがたはそんなことしてるわけ!
と思いながらも、やはり人を惹きつけるものがある。
この「なのに、惹きつけられる」というところに
なにかとてつもない大衆文化の秘密があるような気がする。
などと考えていては応援もできない。
応援というより、固唾を呑んで観戦。
ほっ、福原選手、タイトル防衛。
どうにも一方だけ応援できない性分なんですけど、
‥‥あ、それがぼくがスポーツ観戦が苦手な理由かも。
さて日曜日は、またジム。
そしてえんえんと散歩。
まず西麻布「豚組」で腹ごしらえをして、
(こないだは岐阜けんとん豚だったけど
きょうは白金豚にしてみました。
岐阜のほうが好みだった)
根津美術館のところまで出て、コルソコモ〜JAN、
(JANでカバン買っちゃいました)
さらに本店、そして表参道ヒルズの前を通って、
ものすごい人ごみを原宿駅へ。
新宿にでて、伊勢丹で食材を買っていったん家に戻り、
あ、そうだ、ヘルムート・ニュートン展やってるんだった、
と、もういちど伊勢丹に。
川久保玲ディレクションの展覧会。
ヘルムート・ニュートンを見るというよりも、
川久保玲のキュレーターとしての凄さを見た展覧会。
作品を天地2メートルくらいに拡大して
その作品で壁(一部分は行き止まりの小道のように)を
つくっている。
プリントはもちろん粗くなる。
けれどそのざらつき感、ひりひりした感じ、
すごく面白かった。
おみやげにペンダントを買う。
写真とはまったく関係がないうえに、
べつにコム デ ギャルソンのものでもなくて、
ドイツの美術館のものだそうですけど、
川久保セレクションということで。
それから意外と似合ったので。
ついでにタワレコへ。
写真づいているわたくし、写真集の棚から動かず。
こんな本を見つけた。
スタンリー・キューブリックが写真家だったときの作品を
集めて一冊にしたものなんだけど、
ものすごくよかったのです。
1945年から1950年までってことは、えーっと、
キューブリックは1928年生まれだから、
‥‥ええっ! 17歳から22歳?!?!
で、この写真?!?!
調べたらその腕を買われて
17歳で『Look Magazine』
(1937年から1971年まで発行されたアメリカの週刊写真誌)
に雇われたと‥‥。
あわわわわわ。そりゃ、さらに、すごい。
フォトストーリーという手法で、
つまり、静止画の連続でドラマをつくる‥‥これが、
のちに、映画監督としての道を歩ませる
きっかけになるわけか!
(映画デビューは1951年だそうです)
ネガから起こしたということで、
オリジナルプリントをどう表現したかというところを見る
「写真集」ではないんだけれども、
たいへん面白いものを買いました。
奇しくもキューブリックの映画デビュー作は
『拳闘試合の日』ということで、ちゃんちゃん。
あ、それから、「MOJO」のTHE KINKS特集号を買う。
RAY DAVIESトリビュートCDつき。
これで861円ってすごいよねえ。
●ちんなっぷバー。
さまざまなマシンが並ぶ、
高機能のジムに行っているわけですが、
背中とか腕を鍛えるマシンの上のほうに
妙な突起があるのです。
「あのバー、何?」
と聞いたのが運の尽き。
「あれはちんなっぷバーです。‥‥やりましょう」と。
ちんなっぷ? あ、CHIN UP。けんすいね。
それは、シュワちゃんが左右幅を決めたという
けんすい専用の把っ手でした。
シュワちゃん。けんすい。
「70年代、アマチュア・ボディビルダー時代の
シュワルツネガーが、
ウオームアップを10回できる幅として決めたんですよ」
って、シュワちゃんサイズじゃ、
164センチのぼくでは無理なんじゃ。
「狭く持てば大丈夫です」
あ、そりゃそうだ。
しかしけんすい‥‥こんなにマシンがあるのに、
なぜけんすいを‥‥。
あ、いえ、口ごたえしません。
やりますやります。
小学生のときは、わりと得意でした。
‥‥しかし、これが! できない!
もう、ぜーんぜんできないくらい。
なのに、トレーナーに下から持ち上げれながらという、
はずかしいポーズで、
広めに持って10回、すこし狭くして10回、
逆手にして10回と、30回も。
それが2週間くらい前かな、
そうして始めたけんすいですけど、
きょう、逆手ながら、ちょっと自力でできるようになった!
う、うれしい。
うれしいのではありますが、
ほかの人たちはマシンをやってるのに、
なぜぼくだけけんすい。
しかもきょうは「グローブ外しましょう」と、
謎の指示が出て、‥‥タコできちゃうじゃないですか。
そして、今日遅刻したもんだから、
「明日もやりますか」と。
「ちなみに明日は、K-1エクササイズをやってもらいます」と。
「それから明後日は、走り込みましょう」と。
あのう、編集者に、そのような体力は必要なのでしょうか。
いいけどね、健康であることは、とっても。
なんだかんだ言って、ぼくはマゾなのだと思います。
●男の花道。
次のGP(トーナメント)には
この試合での「勝ちっぷり、負けっぷり」(高田総統の表現)が
たいへん重要だということは、
まあすくなくとも勝たねば、次には出られないわけだ。
きょうの試合後、高阪剛は「次のGPにはぜひ出たい。
それを最後に、引退するつもりです」と、涙ながらに語った。
つまり、今日負けたら、次はない、ということは、
今日引退する可能性も、あったわけだ。
引退を賭けての試合だったのか。
そんな思いのあふれるスピーチをするものだから、
ぼくも泣かされてしまったよ‥‥。
さて、全9試合なれど、見たのは8試合。
混むので、第9試合を見ない、という
ちょっとそんな人いるのという決断をしたわれわれでしたが、
いいんだよ、高阪くんが勝ったから!
それにさいたまスーパーアリーナ、遠いんだもん。
ところで、同じ格闘でも、どうしてこう豊かな感じがするのか、
と、ボクシングと比べて痛切に思いました。
明らかにお金がある感じなんだよねえ。
市場が豊かということなんだろうなあ。
それを支えているのはお客さんだけど、
それを呼び込むのが格闘家の表現力。
あ、同じことを中島みゆき「夜会」でも思ったな!
「夜会」にも「PRIDE.31」にも行くってどうなんだろう。
それはそうと(その1)、ショーグンの腕が、
反対側に曲がってしまったのを見たのはショック。
もちろんレフェリーストップ。
人の腕って、反対側に曲がるんだ!
それはそうと(その2)、あんまりおもしろいんで
お土産に買ったのが「男せんべい」です。
それはそうと(その3)、試合直後、高阪くんに
「おめでとう!」と携帯メールした隣席の人に
すぐに「ありがとうございます!」と返事が。
いま戻ったばかりなのにもう携帯チェックか!
それはそうと(その4)、きょうのTKの試合に
験を担ごうと、朝、ワークアウトで
TKもやっている走り込みをやり、
さらにTんKつを食べました! 効いてよかった!
「まい泉」の、‥‥まずかったけど!
それはそうと(その5)、格闘技、
それも値段の高いチケットの格闘技の客は、
たいへんトイレのマナーがいい。
男子トイレの行列の見事なこと。
ちなみに「矢沢永吉」のコンサートも同じです。
「組」的なものというか、「失礼のないようにな」
というようなものだと思われます。
それはそうと(その6)、同行のSさんは
「お! あのTシャツいいね」と、
やけに選手や選手回りのスタッフのTシャツに目がいくようだ。
たしかにかっこいいですよね格闘系のTシャツ。
ぼくが着るとオタクっぽくなるのでやめますけどね。
ワークアウト再開しましょうね。
それはそうと(その7)、
リングの反対側から見ていた同僚からは
「モニターばかり見てるでしょ」と
指摘のメールをもらいました。
いやだから寝技はわかりにくいんだよ、リングサイドだと。
なので、生で見るよりも、
テレビで見たほうがわかりやすいとは思う。
声援を届かせたい場合には生がいいけど。
しかし花道のすぐ横で見てても
いくら叫べども、さすがに気づかれないものですね。
それはそうと(その8)、
ユン・ドンシク選手は重松清さんに似ている。
ともあれ、高阪くんおめでとう!!
●写真家ふたり。
パリから来客、写真家の松井康一郎くん。
ポートフォリオを見せてもらう。
あああ、海外で写真家として食っていくというのは
こういうことなのか、と、
その技術の高さと、自由さに、感嘆‥‥。
すごい。
ポール・ボキューズの講義のようすを
教壇から受講席にむけて写した写真があって
そのすごいこと!!!!
受講者の幸せそうな顔といったら。
ポール・ボキューズが、食という技術で
人々を幸せにする魔術師だということがわかる写真。
そんな写真を撮った松井くん、ほんとうにすごいよ!!
来年のモンパルナスでの個展、たのしみにしてます。
かならず行くからね〜!
その松井くんも尊敬する菅原一剛さんから電話、
シンガポールが国を挙げて開催する写真月間の、
メインの展覧会を張る、3人の写真家に選ばれたと。
で、ほかの2人はというと、
アンリ・カルティエ・ブレッソンと、
ロベール・ドアノーだという。
‥‥えっ?!?!
ところでそれとはぜんぜん関係なく、
きょうのワークアウトは「けんすい100回」でした。
1時間かけて、10回1セットを、10セット。
ほんとにやるんだもんなあ。もうヨレヨレです。
●きょうもやっぱりうまかった。
買って喋って遊んで食べた。
銀座神保町秋葉原麻布十番。
ほうれんそうのムース、
白アスパラガスのロースト、
つぶ貝のガーリックバター、
フォアグラ入りの肉のパテ、
イベリコ子豚の頭の皮のパテ、
冷製カッペリーニ(トマトソース)、
トリッパのタリアテッレ、
仔牛のTボーンステーキ、
イベリコ子豚の足のロースト、
ミルフィーユとリコッタチーズのムースの盛り合わせ、
チョコレートムース、
ハーブティ。
さんきゅうディアフレンド。
そんなスタートの誕生日の一日、
箇条書きにしてみましょう。
・ろうそくをふき消す。
・俺よおめでとうと言う。
・おめでとうと言われる。
・ケーキをはんぶんこして食べる。
・Sさんからメールでおめでとうと祝ってもらう。
・ハーブティを飲む。
・ちょっとおごってもらう。
・ちょっとおごる。
・車に乗せてもらう。
・よく喋る。
・よく笑う。
・新しいカメラで写真を撮る。
・ぱんつを一枚あげる。
・風呂にはいる。
・5時間眠る。
・大事な友人が目の前で消えてしまう夢を見る。
・起きて夢でよかったと思う。
・歯を磨く。
・床屋に行く。
・おめでとうと言われる。
・さっぱりと頭を刈ってもらう。
・頭と顔をもんでもらう。
・ワックスをもらう。
・ジムに行く。
・前回懸垂100回やったと言ったら、
マッサージの人に「武井さんはドMですね」と言われる。
・スピードトレーニング、いつもよりきついのをやる。
・やはりドMなのかと思う。
・ジョッキーを目指す15歳の少年の前で見本の走りをする。
・山下清のモノマネをする。
・たいへんくだらないことを言う。
・そんな40歳ってどうなんですかと言われる。
・プロテインを飲む。
・シャワーを浴びる。
・東急フードショーで天ぷらとごはんと麻婆豆腐を買う。
・帰る。
・せめて、と思い、一部分は自炊する。
・かっこむ。
・いちばん好きなジュンヤマンのシャツとジーンズと
靴に着替えて、出る。
・菅原一剛さんの事務所へ行く。
・湿板写真のポートレートを撮ってもらう。
・鈴木さん兄弟と武川さんに会う。
・ポートレート撮影や現像工程を見学する。
・その様子をあたらしいカメラで撮る。
・みなさんに、おめでとうと言っていただく。
・朋友ノダからお財布をもらう。
・喋ったり慰めたり諌めたりする。
・菅原さんと清野さんと、
ストロベリーピクチャーズの桜庭さん岡本さん、
現像師の久保さんと、カメラ談義などをする。
・おすしをごちそうになる。
・帰る。
・グリーティングカードを受け取る。
・ひとつ仕事をする。
・この日記を書きはじめる。
・日付がかわる。
‥‥なんで全部書いたかというと、
うちのボスが「節目の誕生日にやったことは、
その後10年間、ずっと同じことをやることになるんだよ」
と、たいへん象徴的な発言をしていたからでした。
で、「いつものことを、ふつうに、ちゃんとやろう」
と思った結果がこれですが、
ふつうかどうかはともかく、
たいへん楽しい一日でした。
みなさまありがとうございました。
●しゃぶしゃぶ。
きのうしゃぶしゃぶをたくさん食べました。
きょう会社で、
「しゃぶしゃぶって、そうめんに似てるよね」
と言ったら、顰蹙を買いました。
いや、だって、ほら、喉ごしとか、
つるって食べるところとか。
●仕事好き。
ワークアウトの予約をキャンセルして
金曜の夜に3時すぎまで原稿書いたりしてるんだから
やっぱりこれは好きなんだよ。
しかも終わってこれ書いてるし‥‥
いや、べつに自分に言い聞かせているわけではなくて、
たいへん幸せなことだと幸せカミングアウトをしているわけです。
しかもゲラ持って帰ってきていて
これ土日で読まないといけない。うはははは。
しかし土日は物理的にけっこう外出予定が入っているんだよなあ。
まったく関係ない話になりますが
実家は静岡の七間町というところで
そこは駿府城からまっすぐの古い城下町で
それなりに歴史のある商店街なわけです。
HPないかなと思ったらあったけど
これはちょっとしょぼかった。
http://www.wbs.ne.jp/bt/7net/7index.htm
で、実家から、その七間町の歴史を回顧する
アルバムができたというので送ってもらったんだけど、
これが、立派なムック!
そして、うちの父やら、その友人たちやらが
自宅にある写真をごそっと提供したらしく、
明治以後の実家まわりのすがたをうつす写真が
たくさん載っていた。
幼少時の私も勝手に掲載されておりました。
かわいいったらないね。
で、それではなくて、
明治〜昭和の、わが商店街の写真のすばらしいこと!!!
写真はたぶん7割くらいが記念撮影であった時代、
3割がスナップだったと思うんだけれど、
両方すばらしくいいんです。
そうだよ写真ってほんらいこういうものなんだよ。
そこにあるものをありのままにうつすものなんだよ。
撮ることがたのしくて撮られることがうれしかったんだよ。
写す人と写される人に信頼関係があるんだよ。
盗み撮りは盗っ人のやることだし
作画は写真家がやればいいんだよ。
ピントなんかちょっとくらいずれてたっていいんだよ、
心のピントがあってれば! あ、へんなこと書いたな。
さてぼくのライカだけど、1本目はすばらしい写り。
フレーミングなんてなーんにもしなかった、のは、
絞りとシャッタースピードとピントの
3つを合わせなくちゃいけないために、
フレーミングにまったく頓着しなかったせいなんだけど、
それがすごくいい結果になったみたいです。
ふつうの人がカメラをもつってこういうことでいいんだ、
と、強く思いました。プロじゃないんだから!!
超プライベートな写真なので
いちばんいいやつが載せられないですが、
たいへん満足な結果になりました。
この1本目の写真は記念すべきぼくの宝です。
●バレエ鑑賞。
友人(双子のおやじ)が出演するというので
京都の本願寺からわざわざそのためにやってきた
フジモト女史とともに、バレエ鑑賞。
銀座コマツのジャルダン・デ・フルールにて
「獰猛で、ガーリーな花」を束にしてもらい持っていく。
“夜の帝王、というチューリップも入っています”
というその花束は、もう、ぜんぶ柘榴色。
あやしいことこのうえない。
さて、だしものは「くるみ割り人形」なんだけど、
その前座(とは言わないか、小品集)で、
見覚えのあるヒゲの顏が、チュチュを着て、
おやじダンサーズの中嶌ジュテームさんらと
「四羽の白鳥」を踊りながら登場した。
‥‥チュチュ?!?!
あのう、これって、ワハハ本舗じゃないですよね。
プログラムを見ると、どう見てもまじめな
「エスパス・ド・バレエ」という団体。
でも、舞台上には、チュチュを着た、やつが、
一心不乱に足をバタバタ踊っています。
しょうがないので「ヒューッ!」と声援をおくり、
爆笑と拍手でお迎えしてあげました。
「くるみ割り人形」のほうでは、
“ムーア人形”と、“花のワルツ”にでていて、
もちろん、ものすごく下手なのだけど、
ものすごくマジメにちゃんとやっていて、
その姿は感動をさそいました。
あ、言いすぎました。感動はしませんでしたが、
意外なことに、ちゃんと、よかったです。
最後まで「まいったなあ」ということはなく、
ちゃんと面白く見れたのだから、
それはすごいことなんじゃないだろうか。
あとで楽屋に行ったら、
疲労骨折寸前ということだった。
そこまで稽古したんだねえ!
えらいえらい、よくがんばった!
でも悪いけど誘わないでくださいね。
ぜったいやんないからね。
ところで楽屋で魔夜峰央さんを見た。
ちょっとうれしかった。
さて、そのあと、自宅にもどり、
そばを茹でステーキを2枚焼いて(薄いのですよ)
サラダといっしょに食べるという、
「がんばれ自炊くん!」には絶対採用されなさそうな
メニューの夕食をつくる。
テーブルに運んでテレビをつけたら、
木村伊兵衛の写真が出てきた。
ちょうどその時間に始まったetv特集でした。
じつは昨晩、「太陽」のバックナンバーの
木村伊兵衛特集を読み返したばかり。
けっこう前の本なんだけど、
「すげえなあ、すげえなあ!!」と
ひたすら感動したばかり‥‥なのに、
まさしく昨日、感動した写真が、
どのように撮られたかを、
その写真が入っているベタ焼きをぜんぶ見ながら
解読していくという、願ってもない特集!
そして、古い雑誌もいまのテレビも、
同じアラーキー氏が解説をしている。
うわ? 妙な偶然だなあ。
ちなみに木村伊兵衛さんはライカの名手で、
きょう会った本願寺のフジモト女史は
アラーキー氏の写真集『飛雲閣ものがたり』をつくった人で、
「あの写真集はライカで撮ったんですよ」と
ほんとに今日、聞いたばかり。
そうかライカかやっぱり! と、
ほんとに今日、感動したばかり。
そして、今日踊った友人は、
やはりアラーキー氏の担当編集者で、
フジモト女史ともども、被写体にまでなっているのだった。
これは「見ろ」ってことだなあと、最後まで見ました。
そういえばアラーキー氏には京都のレストランで
相棒が名前を当てられて驚愕して、
人妻ヌードテレカをもらったっけなあ。
と、関係ないことを思い出しつつ、
テレビには、ライカを手にするアラーキー氏が。
木村伊兵衛の足跡をたどりながら浅草で撮影している。
ライカ、なるほど、そうやってスナップ撮るのねー。
これ、マネしてみようかなあ! という姿でした。
●ポカスカジャン。
ポカスカジャンライブ@鶯谷。
へんな例えですが、
WBCの試合を見て感動したのと同じくらい感動しました。
本気なんですよ、彼ら。
打ち上げは遠慮して、冷たく強い風の吹く帰り道、
ぼくはあんなふうに
死んでもいいほどの努力をしたことがあるんだろうかと思う。
ぼくには彼らとはたっぷり
一緒に遊んだ(仕事の意)時期があって、
思えばいまぼくがこの仕事をしているのは
彼らとの出会いがあってこそ、のものだったんだった。
そのころの彼らの映像がエンディングで流れていたんだけど、
目の前には四捨五入すれば四十になろうとする彼ら。
ぼくはこんなふうに歳をとれているのかと思う。
ああ、かっこいいよ、ポカスカジャン!