●牡蛎とバッファロー。
牡蛎入荷のはがきが届いたので、
いそいそとマンジャ・ペッシェへ。
岩手の赤碕から第一便だそうです。
もちろん生牡蛎。3つください。
じゅるり。磯の香りがたっぷり。おいしい‥‥。
秋の岩手の海水温そのもので出された牡蛎は、
味がとてもくっきりしていた。
なるほど冷やしすぎないほうが味がわかるんだな。
これからさらに厚岸(北海道)や、
九十九島(長崎)の牡蛎も入荷になるはず。
たのしみな季節が近づいたなあ。
さらに、大アサリの炭火焼き。
ほろほろっ、として、クチュクチュと歯ごたえもあって、
こちらも堪能。
ハマグリに比べたらちょっと品のない味だけど、
そこがまたいいんだよね!
散歩ついでにコルソコモへ、
シーズン(冬物)の、ほぼ最終便を見に。
カウチンニット、ダッフルコート、ゴアテックスものなどの
カワイイのがどっさり。
ほんとにもう今期のジュンヤマンは私の心を揺さぶり続ける。
ぜんぜんアウトドアマンではないおれなのに。
「こちらを試着してみませんか」と店長が持ってきたのは
裏地がゴアテックスで、
表がフランネルの赤いバッファローチェックという
もうとってもとってもカワイイ、マウンテンパーカであった。
このゴアテックスシリーズは今期のジュンヤマンの目玉で、
いろんな素材(デニムとかポリエステルとかニットとか
はたまたスーツ地であるとか)との組み合わせで
最初の頃から出続けているんだけれど、
どひゃー、バッファローチェックと来ましたか!
しかもゴアテックスなのに
ウール100%のフランネルというのがすごい。
よく組み合わせたな‥‥。
完全に「オタク」としての服づくりである。
でもさ、シーズンの最初のほうのゴアテックスものは、
Lサイズでも胸が閉まんなかったんであった。
しかも腕は長すぎて、
たりらりらーんな感じになったのであった。
ジュンヤったら、細い子ばかり相手にして‥‥プンスカ!
どうせこれもそうでしょうよと思いつつ、
まあ一応袖を通してから諦めましょうと思ったら、
ところが! これが! 着れた!
着れたどころかMサイズでもたっぷり!
袖はちょうどいい!
「武井さん。やっと思いが通じましたね‥‥
ボクはあまり強くオススメはしない店員なんですよ。
ご紹介はする、けれど買う買わないはお客様の判断。
ですが、これは‥‥これは、オススメさせていただきます。
とても、お似合いです。
おそらく、この冬、かなりのヘビーローテーションで
着ていただける一枚になるはずです。
ははぁ、今日の御予算が?‥‥はあ、なるほど。
倍、になってしまいますね。
どうしましょう。思い切って、飛び降りますか?」
あわわわわ。ここで私、焦点が定まらなくなりまして。
焦点が定まらなくなりまして。
焦点が定まらなくなりまして。
うわあああああああん。
「こ、これで、冬物は買い納めですよね?!?!」と
念を押したら、店長、カード処理しながら、
「はい、そうですよ。‥‥‥‥あーっ!!!」と。
「あの、思い出してしまいました。
今年もあります。クリスマスが」
そりゃクリスマスはある。
義なるものの上にも不義なるものの上にも
静かにクリスマスは来る。みんなの上に来る。
うちは仏教だが菓子屋なのでクリスマスは得意だ。
「それがですね、リーバイスものなんですよ。
リーバイスのジャケットに、半ズボンを縫い付けて、
解体したジャケットが出ます」
な、なんのこっちゃ!! なにがなんだか!!
サンタがリーバイス着てやって来る!!
「ま、クリスマスは別バラってことで!
‥‥別バラのバラは『払い』のバラですけど。
うわはははは!」
うわは‥‥ははははは‥‥。あは?
●惨敗。
さて昨日の洋服代を取り返すべく、
という根性がそもそもいかんのだ、の、
東京競馬場、毎日王冠(G2)。
惨敗。
相棒は小さく勝ち続けたあと勝負に出て大負け。
京都旅行への夢、破れる。
鈴木さん(兄)は万馬券。
それ意外のみなさんも、ひきこもごも。
トンカツ食ったんだがなあ。
しかしまずいトンカツだったなあ。
そのあと、鈴木さんのおごりで
新宿三丁目「かりゆし」へ。
沖縄料理店です。おいしいのです。
板の間に直に座る沖縄式(か?)、
奥にステージ。
満席になった頃合いで、
店のおばちゃんたちが歌と演奏を始める。
みんな踊れというので立ち上がって踊る。
私はそういうときに「手」がうまい。
日舞をかじったからか?
さんざん踊って、そのメンバーで
ほがらかなバーへなだれこむ。
おじさんとおばさんの団体が襲撃、
お店のかた、すみませんでした。
翌日二日酔い。
●ヤバ‥‥
ジムのロッカールームにむやみにでかい鏡がとりつけられ
見たくもない生着替えが見えてしまうわけですが
なるべく後ろを向いて着替えていたりして。
てことは尻が映って他の人に丸見えだ。きゃあ。
まあそれはともかく、トレーナーに
「武井さん、それ‥‥やばくないですか」と
腹が出てきたのを指摘された。
「Yさんは、順調に落ちてますよ」
と、相棒のダイエットがうまく行っていることを示唆し
ますますぼくは「ちくちょう、食ってやる‥‥!」
となるわけです。あ、ちがう。それではいけない。
逃げてはいけない。鏡を見よう。
と、誰もいないときを狙って鏡にむかって着替えてみたですよ。
ヤバ‥‥。
さらに家で久しぶりに体脂肪計に乗ってみたら、
15%以下まで下がっていた体脂肪率が
19%を超えているではないですか!
このままでは軽くヤバイどころか
ほんものの下衆ヤバ夫になってしまう。
ということで、昼と夜をプチダイエット開始。
この「プチ」と言っているあたり、情けない。
朝はふつうに食べる。体力出ないから。
昼は炭水化物を極力とらず、
たんぱく質と野菜をたっぷり。
夜はさらに少なく。
きょうの夕飯は、生牡蠣にササミにところてんにおひたし。
耐えられるだろうか‥‥。
あ、旅行とか、会食とかは別ですよ?
そういうのはしょうがないじゃないですか。
ふだんをね、ちょっと引き締めるのです。
といいつつ帰りに買った雑誌はこの3冊。
2対1で負けてる。
●牡蠣パスタ。
厚岸の殻つき生牡蠣を、リカさんが旅先から送ってくれた。
3コをゆうべすぐに生で(すだちをしぼって)いただいて、
残りは朝、パスタにしたですよ。
殻を剥くのたいへんでした。
でも、ものすごくうまかった。
なんでこんなにうまいんだと思ったら
「牡蠣ジュースもソースに使った」のがよかったみたい。
牡蠣の殻あけて、実をボウルに入れるでしょ、
牡蠣の殻に残ったジュースも入れる。
もし実に殻がついてたら、実だけ出して洗う。
ジュースに殻が混じってたら濾せばいい。
ということでなるべく捨てずにおいて、
フライパンでふつうにペペロンチーノのソースをつくります。
オリーブオイルにトウガラシとにんにくを、
焦がさないように炒めておくです。
そこに牡蠣の実を投入、表面に火が通ったら出してとりおく。
残ったフライパンに牡蠣のジュースを投入、煮詰めます。
辛いのが苦手なら途中でトウガラシを捨てます。ぼくは平気。
焦がさなければ苦くならない。
煮詰めていくと乳化して、とろりとなりますね。
汁が足りなければ、スパゲティのゆで汁を
入れたらよろしいですね。
きょうはここに、茹でたモロッコインゲンを
ざくざく切って入れました。
最後にゆであがった
(ただし、アルデンテより手前、まだ硬いくらいの)
スパゲティをからめて、
皿に盛ってから牡蠣をのせてできあがり。
ものすごく‥‥うまかったー。
ミモザとパルミジャーノの塊があったので
ちょっと迷ったけど、やめた。入れると味が鈍りそうで。
カロリーの心配からバターは使わなかったけど、
カルピスバターでやったら、さぞかしうまいだろうなあ。
バターのときは「くたくたに茹でて絞った小松菜」
とかも合いますよ。
なお、殻むきは、すっかりうまくなりました。
家にkabuさんからもらった
厚手のゴム手袋(耐熱)があるので
それをはめてやったから、
力が遠慮なく入れられたのがよかったみたい。
ごちそうさまでした!
‥‥ダイエット中の日記とは思えないな。
朝はいいんだけど。くどいようですが。
●雨の遠足。
ひかり号で静岡へ。
つま恋に遊びに行くのです。
東京から4人、静岡で降りて、
新静岡センターの裏の「つむらや」で蕎麦、
商店街をぶらぶらして「田丸屋」でわさび漬けを、
「蒲菊」で黒はんぺんを買い、
呉服町の「すみや」でアナログレコードを漁り、
実家こと「甘党の店 松風堂」で白玉ぜんざい。
そしてつま恋につく頃には、
晴れ女も晴れ男もなんら威力なく、
雨が降っておりました。残念。
到着した日は‥‥えーと、ゲームセンターに行き遊んで、
そこからもう「飲み会」。
でも静岡ならではの、生じらすやら、まぐろの頬肉やら、
そして静岡といえばこれ「磯自慢」(日本酒)!
あと、ハンガリーのサラミやら、うまいものが山ほど出たでたでた!
深夜のゲーム「たほいや」へ。
親(持ち回り)が広辞苑から難解な語を選び
その正解を紙に書く。
参加者はその語の意味を「勝手に」各自書く。
もっともらしく書く。ウソでいいから書く。
さも正解のように書く。
そうして集めた回答を親が読み上げ、
(このときは誰が書いたかは親のみが知っている)
どの回答が正解かを参加者で投票。
騙された人は1ポイント、騙した人に渡す。
ひとりも正解を当てなかったら、
親がさらに1ポイントずつ全員から総取り。
このゲームのいいところは
ほんとうに面白いということだ。
わるいところは、ちっとも酔わないということです。
考えすぎちゃうのでアルコールが飛ぶみたいです。
「ハーゲンベック」には騙された。
「ドイツのサーカス団の団長」が正解って、
そんなのウソに決まってると思うでしょう?
これがホントなのだった。
翌日も雨。外で遊べないなあ。
つま恋にはいろんなスポーツ施設があるのだけれど
大会をやっていたりしてさらに遊べるものが限られていた。
ぼくは体を動かしたり鍛えるのが好きだけれど
チームスポーツとりわけ「でかいボールの球技」が
なぜだかむかしから下手だった。
どうもボールと僕の間には
決して理解しあうことのできない
「非友情」とも言っていいような感情が
流れているんじゃないかと、
でかいボールをひょいひょい操る同級生を見て思ったものだ。
永遠に彼らとは仲良くなれそうにない気がしていたが
こういう機会があるとたいへんありがたい。
ちょっとはボールと仲良くなれるかもしれない。
と思ってのぞんだんですけど、
まだまだ彼らはぼくのことを信用していませんね‥‥
30年以上も「ふーんだ」と思ってきたからいけないのか。
9つの的を当てるピッチングゲームは
2つしか当らなかった‥‥
ではコントロール的なことがすべからく苦手なのかというと
そういうわけでもなくて、
冷静になればバスケットボールもシュートでき‥‥
なくもなくなくないし、
卓球の球もバドミントンのシャトルも
なんとか相手の陣地に入れることができる。
しかし3オン3なんか、息があがっちゃってまいった。
あと、どう動いたらいいかの学習経験がまったくなく、
さらにそういうカンのようなものも鍛えられていないので
まったくの役立たずでした。くーっ。
息、すぐに元に戻るのはワークアウトのおかげだけど。
そんななか、クレー射撃だけはやけにうまくできた!
これは、やたら重い銃を支える力があったことが
勝因ではないかと思われます。
あるいは「自分」が相手だと張り切るのかもね。
つま恋をあとにして、さてさてさてさて、静岡といえばおでん。
毎年恒例、Iさんちにおじゃまして、
87歳のおばあちゃんの煮込んでくださった
静岡おでんをいただきました。
うまかったなあ‥‥。しみじみと。
おばあちゃん、来年は米寿記念おでんを
ぜひ食べさせてください!
帰りはこだま号でのんびりと戻る。
おみやげは、釜揚げしらす、釜揚げ桜えび、
蒲菊の黒はんぺん、田丸屋のわさび漬け、
東海軒の鯛飯弁当(げきうま!!)。
●ポカスカジャン。
前回も前々回もスケジュールが合わなくて
見ていなかったポカスカジャンのライブ。
大貫さんのライブやムーンライダーズのライブと重なるという
私としては身を裂かれるような思いのスケジュールだったもので、
というのは表向きの言い訳で、
公演は数日あるんだからどこか行けるだろう、
というときも、仕事いそがしいしなあ、と、
「すみません今日無理です!」とぎりぎりにメールしたりする
ことが続いていた。
積極的になれなくなっていたのは
「おれが変わってしまったんだよな」
なんて思ったり。
ということでツアーファイナル
「ポカスカジャンの脱線音楽 japan tour 2005
『はい、どうも!!東京凱旋ライブ』」
を見に、赤坂グラフィティに行ってきました。
そういえば、ポカスカジャンはライブハウスではやらない、
演芸なのだからそこは線を引く──じゃなかったっけ?
というような時期でも、もうないんだな。
音がいい、というのがライブハウスのいいところで
彼らの表現はすべて「音」なので
やっぱり向いているのでした。
ネタは、名作のリメイクが8割、新作2割という感じ。
そして前半6割がネタ、後半4割が歌。
この「歌」だけのライブというのに行ったことがあり、
ええーっ?!?! と、正直、かなりがっかりしたことがあった。
だってマジメに歌うんだもの。ポカスカジャンが。
ギャグ的な表現をおりまぜつつ、ではあるものの
じぶんの人生をふりかえるような青春な歌をつくってみたり
(早くないか、それやるのは。ていうかやるなよー)
好きな曲をカバーしてみたり(えーっと‥‥なんで?!)。
まるで売れっ子ミュージシャンのシークレットライブじゃないの。
ポカスカジャンってそんな位置にないと思うけど、と
私はとっても批判的になってしまったのでした。
そして今回のライブ、4割がその「歌」だったんですが、
前よりずっとよくなってた!
感じ悪く聞こえなかった。
そして、「笑わせながらも泣かせる」のは
ワハハ本舗のじつは得意とするところなので
あの演出で正しいんだろうなあという
ぼくとしては「そうやって納得させる」ラストの曲でしたけど、
アンコールで「伝説のフィストチャンピオン」や
「エルビス・キムスリー様」で締めてくれたのは
とってもよかったです。これぞポカスカジャン。
それから、ギターも歌もドラムも、
3人がものすごく巧くなっているのに驚愕。
あれだけ巧くなると、あらゆるギャグの表現が輝く。
ほんとうに巧い。
そして、3人が段取りを絶対に間違えず、
歌詞(演劇の台詞に近い)は完璧に頭に入っている。
この安定感があるので、いろんなことがOKになるんだな。
たまちゃんの予想のつかない喋りを
「あえて、生かす」演出もよかったけれど、
「あたたかすぎるお客さん」に支えられているというのは
たしかにそうですねー。
「FUJI ROCKで集まってくれた5000人はどこへ行ったんだ!
こうして見るとおなじみさんばかり‥‥」
と、のんちんが冗談にして言ってたけれど、
冗談にはならないんだよ〜ん、とヒヤヒヤでした。
とはいうものの省吾の「江原啓之のモノマネ」は最高。
思い出してもおかしい。マネのマネしたいくらい。
次回はぜひオール新作を見たい!
「ぜ、ぜんぶ新作でこのクオリティ?!」というようなものを。
ああ観客(おれ)はワガママだなあ。