メキシコへの取材旅行以来だから
ええと、8年くらい前になるのかな、
辛いものを食べるとかならず下す。
メキシコではまずトウモロコシの粉が胃に合わず、
あまりの辛さが腸に合わず、
たぶん過労と重なってひどく下した。
辛いものは大好きなんだけど
あのメキシコの唐辛子というやつはめちゃくちゃで
ただでさえ料理が辛いのに
唐辛子そのものをつまみに酒を飲んだりするんだから
「やけ」としか思えない。
なんだってあんなに辛けりゃいいって感じなんだろう。
そんなにやりきれないですかね、人生。
それでもメキシコシティやグアダラハラあたりでは
まだなんとかなっていたんだけど
常夏のユカタン半島のメリダに行ってからがひどかった。
こんどは、アジア的に旨いんだもの。
トウモロコシと唐辛子、には変わりないのに
どろどろした中米の感じがなくって、
タイ料理みたいな酸味が加わってくる。
これは好きだ。好きな味なので食べる。でも辛い。
でも食べる。結果、腹は壊れっぱなしになり
そのあと南米に飛んでからも40日間ずっと下しっぱなし。
細菌性のものじゃないから、
痛いだの我慢できないのじゃなかったけど、
けっこうたいへんな旅だったです。
よく痔にならなかったもんです。
それ以来、辛いものは、
覚悟して食べることにしてるんだけど、
今日はそんな覚悟の日。
「山椒の痺れる辛さ」が無性に恋しくなって
休日なのに会社の近くの都ホテルまで行って四川料理。
ここに「陳麻婆豆腐」という一皿があって
これは舌が完全に痺れてしまうくらい
あちらの山椒をたっぷり使っている。
唇につくと腫れ上がる(ような感じがする)ので
れんげでひょいと舌の奥に放り込む。
あぢぢぢぢ、辛っ、うまーっ。
辛いだけじゃなくて、すごくいい味なんですよ。
しょっぱいけど。でもしょっぱいものだから、
ごはんがすすむ。3杯おかわりする。
汗が頭皮から「ぷつ、ぷつ」と吹き出してきて、
ぼんのくぼやらこめかみやら、
頭のちょっとへこんだようなところに向かって流れてくる。
眉とまつげが濃いので目には入らないけど
ハンドタオル2枚をぐっしょりにする。
ああうまい。
この店、なんでもうまいんだけど
「○○の唐辛子炒め」と名のつくものはとりわけおいしい。
○○には旬の食材がはいる。
つまり今は牡蛎。
牡蛎にうすい衣をつけ高温の油にくぐらせたものを
見たことないようなでっかい唐辛子と炒めてある。
唐辛子は、一見きくらげに見えるので注意。
噛むと爆発するんだもの。一度ひどい目に遭ったから、
今回はちゃんと退けて食べました。
あと、あっさり系として、ほたての岩海苔炒めと、
五目汁そば、デザートは杏仁豆腐。
んまかったー。
昼をそこで食べて、映画1本見て(「ターミナル」)、
夜もどってきたら、もうきれいさっぱり下しました。
早いもんだなあ。
人より消化が早いような気がしてならないです。
飛行機のトイレが「‥‥がぽっ!」と流れるでしょう、
あんな感じで胃腸が動いてるんじゃないかと思うことがあります。
ものすごく優秀な胃腸なのかもしれないです。