久しぶりに話をしよう、と、
外資系企業で辣腕ビジネスマンをやっている友人と
白金高輪の「アルチェッポ」へ。
1皿1600円のプリフィクス(っていうんだっけ?)のイタリアン。
ちょっとクセのある、強めの味で、ぼくはけっこう好きなのです。
こういう味を出すシェフはきっと
「ちょっと意地が悪い」のではないかとかねがね思っているものの、
なかなかシェフの人となりがわからないのでそれは邪推です。
さて友人。お互いかなり忙しいほうだとは思うけど、
うまいものを挟むと、
こういう時間は無理してでも作れるものですね。
会社に戻るのを前提にかけつける。
食べものの好みが合う友人なので
やたらと喋りながら、
ばくばく食べて、ごくごく呑む。
3人分とって2人で分けた。
それでも足りないのだけど、
ラストオーダーが終わってしまったのでガマンする。
終わった恋の話を聞いてしみじみ考える。
それは食べものの好みが原因ではないでしょうか。
●
花火を見に来ませんか、
ちょうどベランダから多摩川の花火が見えるんです、
と誘っていただいた。
友人なのだけれどいっしょに仕事もしている人で、
ちょうど打ち合わせをしたいこともあったので
資料を持って野毛のお宅を訪ねた。
特等席とはこういう場所を言うのだなあ。
なにしろ花火の音のタイムラグがほとんどない距離。
日が落ちると風はかなり涼しくなっていて
乾いた空気にビールがうまいったらない。
友人の仕事仲間の皆さんもまじえて、
犬とわれわれ、合計11人と2匹。
いっしょに行ったあやや嬢と私の共通点は
どこでもやけにリラックスしてしまうことである。
「勝手知ったる他人の家」みたいになっちゃう。
それでもぼくは、大勢のなかだと
たいへんおとなしいほうだと思うのだけれど
あややさんの「かわらなぶり」は、もはや
頼もしささえおぼえる。
初対面の相手とも会話がたいへんスムーズ。
相手がリラックスしてくれるんでしょうね。
さすが!!
こういうのは天性のものなので、
なかなかマネができないのだけれど
ぼくもちょっと努力しよう。
それにしても二組いらしていた御夫婦の、奥様がどちらも
たいへん美しいのにびっくり。ほんとにびっくり。
「おかあさん」である前に「女性」として
ちゃんと完成させましたからね、
そのうえで「おかあさん」になりましたよ、
というような、凛とした美しさ。
「こどもがかわいいのにびっくり」はよくするけど、
「奥様がきれいなのにびっくり」というのは
インパクトが強い!
だんなが「すごい男」として認められるという
おまけもついてくる。
いや、たぶんすごいんだと思うのだけど、
より、確信できるのです。
「こんなきれいな奥さんのいる男」=「すごい」と
単純に思ってしまうのです。
逆もありますからね、男たちもキレイにしましょうね。
女を下げるような男になっちゃいけません。
というような言葉を思い出した。
家のオーナー(男子/友人)が
テレビをつけて野球を見だしたので
オリンピックか、どれどれと思ったら、ヤクルト戦じゃないの。
いやあ、こういう人もいるのだなあ。
「神宮球場で見るヤクルト戦」が好きなのだそうです。
「武井くんの好きなジュンヤで、シャツ買ったよ」
と見せてもらう。細かい千鳥格子の、
フレンチ・カフスつきの、かなりしっかりしたシャツ。
ほじいー。
●
鈴木さん(兄)とワークアウト。
鏡の前で、トレーナーのアワヅくん(ゴリ不在中の担当)に
指導されながら、ワンハンドのリストカールを
「ふんっ、ふんっ」と
情けない声で細々とやっていると
すぐ隣に格闘家のヨシダさんが現れる。
さすがに金メダリスト、柔道をメジャーにした男だけあって
「ぬりかべ」のようにでかい。
ワークアウトを終えてシャワーをあびて
全裸でふらふらとロッカールームに戻ると
来たばかりのヨシダさんにばったり出くわすことがあり、
とたんに「きゅうううう」と縮んでしまう。
肝が、ですけどね。
「おお、おれも、だいぶ胸の筋肉ついたな‥‥」
などと、かすかにでも思ってしまった自分を恥じ入り、
全裸でへなへなと崩れ落ちる気分になってしまう。
それくらい、でかいのです。あ、体格の話ですよ。
なにをライバル視してるんだ、
そもそもが間違ってるじゃないか、てなものなのだが、
妙にそういう勘違いをするわれわれである。
ボブ・サップくらいになっちゃうと、
ロッカーで全裸で出くわしても
「あ、そう」という感じになるんだけどねえ。
●
というわけで明日はまた見舞いに行こう。
めったにない機会なので(と思いたい)
見舞いというのが楽しいのです。へんかな?
アンジェリーナのモンブランがいいなあ。
って、自分が食べる気まんまんだ。