会社でメーラーを使ってたら
なぜか2006年に受信したメールが1通、
ぴょこんと飛び出してきた。
ほんとに、ぴょこんという感じで。
未読ではなく既読のメールが、なぜか。
それはパリに住んでいた友人の、
当時の奥さんからのメールだった。
猫の写真をありがとうございます、
かわいい額にまで入れてくださって、と、
感謝のことばとともに、
元気な猫の写真が2枚添付されていた。
猫は美々ちゃんと言い、とてもきれいで人懐っこい女の子だ。
モンマルトルにあった夫妻のアパルトマンを訪れたとき
ぼくもずいぶん遊んでもらって、
そのとき撮った写真(フィルム写真です)を現像して
滞在中お世話になったお礼に小さな額に入れて送ったのだった。
それとは全く関係なく、
きょう、その友人(旦那さんのほう)に連絡をした。
友人は離婚をして東京に戻っている。
猫の美々ちゃんも一緒に帰ってきた。
ぼくの用件は、9月に渡仏するかもしれないので、
キッチン付きのアパルトマンを探している、
ちょうど見つけたモンマルトルの物件がよさそうなので
1週間ほど滞在してみようと思う、
けどモンマルトルはいちど遊びに行ったきり
かなり不案内だから、
ついてはそのあたりってどんな感じか
教えてもらえないかな──というものだった。
友人は、そのあたりはいいところだけれど、
ちょうど友人から不在中の部屋を貸す連絡をもらったところで、
残念ながら条件に合わなさそうだけれど、
また別の物件があるかもしれない、
パリにいるほかの友人にも訊いてみるよ、
予約はせずにちょっと待っていてね、
と書いていた。
そして、追伸には、こうあった。
「そう、猫の美々、天国に。
武井さんが下さった写真と写真立て。
毎日見てます。」
美々ちゃん、亡くなったんだ。
1年ほど前から病気をわずらい、
この冬に、天国へ旅立ったのだという。
そして、こんど行くときに、
骨をパリに返そうと思っていると
友人は付け加えていた。
ふしぎなこともあるものだなあ。
美々ちゃんが連絡をくれたような気がするねえ。
ぼくはそういうことをどんどん忘れちゃうほうだけど
たまにそういうことがある。
(不思議なタイミングというやつ。)
つまりしばらく訪れてなかったパリ、
そろそろちゃんと行くタイミングなのかもな、
というくらいにして、
それ以上深読みするのは、いまはやめておくけど、
いやほんと、ふしぎなことはあるものだ。
美々ちゃんやすからに。
なぜか2006年に受信したメールが1通、
ぴょこんと飛び出してきた。
ほんとに、ぴょこんという感じで。
未読ではなく既読のメールが、なぜか。
それはパリに住んでいた友人の、
当時の奥さんからのメールだった。
猫の写真をありがとうございます、
かわいい額にまで入れてくださって、と、
感謝のことばとともに、
元気な猫の写真が2枚添付されていた。
猫は美々ちゃんと言い、とてもきれいで人懐っこい女の子だ。
モンマルトルにあった夫妻のアパルトマンを訪れたとき
ぼくもずいぶん遊んでもらって、
そのとき撮った写真(フィルム写真です)を現像して
滞在中お世話になったお礼に小さな額に入れて送ったのだった。
それとは全く関係なく、
きょう、その友人(旦那さんのほう)に連絡をした。
友人は離婚をして東京に戻っている。
猫の美々ちゃんも一緒に帰ってきた。
ぼくの用件は、9月に渡仏するかもしれないので、
キッチン付きのアパルトマンを探している、
ちょうど見つけたモンマルトルの物件がよさそうなので
1週間ほど滞在してみようと思う、
けどモンマルトルはいちど遊びに行ったきり
かなり不案内だから、
ついてはそのあたりってどんな感じか
教えてもらえないかな──というものだった。
友人は、そのあたりはいいところだけれど、
ちょうど友人から不在中の部屋を貸す連絡をもらったところで、
残念ながら条件に合わなさそうだけれど、
また別の物件があるかもしれない、
パリにいるほかの友人にも訊いてみるよ、
予約はせずにちょっと待っていてね、
と書いていた。
そして、追伸には、こうあった。
「そう、猫の美々、天国に。
武井さんが下さった写真と写真立て。
毎日見てます。」
美々ちゃん、亡くなったんだ。
1年ほど前から病気をわずらい、
この冬に、天国へ旅立ったのだという。
そして、こんど行くときに、
骨をパリに返そうと思っていると
友人は付け加えていた。
ふしぎなこともあるものだなあ。
美々ちゃんが連絡をくれたような気がするねえ。
ぼくはそういうことをどんどん忘れちゃうほうだけど
たまにそういうことがある。
(不思議なタイミングというやつ。)
つまりしばらく訪れてなかったパリ、
そろそろちゃんと行くタイミングなのかもな、
というくらいにして、
それ以上深読みするのは、いまはやめておくけど、
いやほんと、ふしぎなことはあるものだ。
美々ちゃんやすからに。