よく行く店で、帽子作家の展覧会のレセプションがあって、
そこに招いていただいた。
ぼくはパーティはとても苦手なのですけれど、
こういう上等なクリエイティブがらみのことだったら
がんばって息をとめて行きます。
こっそり行ってこっそり帰るのです。
で、フロア(2棟あるから6フロア)を
埋め尽くす帽子を、2名の若者とともに
たのしくうろうろしていた。
ダイエット中だからシャンパンもいちごもお預けで。
いちごはものすごくおいしかったそうです。
で、その人がいたのはわかっていたのですが、
あえて目を合わせないようにしてたのに、
店長がおもしろがって(だよなー)
「紹介します」って。
世界一好きなデザイナー。
ぼくのワードローブは8割この人の服。
あわわわわわわわわ。
「紹介します」って!
そう言われたとたん手は震え手先が冷たくなり
関節が硬くなってロボット状態、
右手と右足が同時に出る歩き方で
前傾25度くらいの不思議な姿勢で連れてかれて、
‥‥紹介していただきました。
で、あわてふためいて何を喋ったかというと、
「次のシリーズはぼくが着れるサイズをつくってください!」
‥‥でした。とほほ、もっと言うことあるだろうに。
「だいじょうぶですよ、ぼくが試着しているから!」
と、にこにこと返してくださってよかったけど。
写真でみるよりずっと感じのいい‥‥って失礼か、
無愛想ではない、あたたかな人柄を感じました。
あなたが洋服をつくってくれる以上、
がんばって働きます!
一生懸命仕事をした自分へのごほうびがあなたの洋服です。
とでも言えばよかったのかねえ。
そんなこと言われても困るよなあ。
ともかく、神様もたまには、
ちょっとはごほうびをくれるみたいです。